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2021年06月16日
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 ​大山崎の離宮八幡宮は、大阪湾から淀川を遡り木津・宇治・淀の三川合流地点の隘路に築かれた八幡宮の本宮。対岸の男山八幡宮造立に際し宇佐より神霊を勧請してまずここに納めたことに端を発している。良弁・行基といった優婆塞のままに聖となった傑僧にゆかりの深い土地柄で、他力念仏宗への思念を煮詰めた法然も南都の高僧たちと論戦を交えるべく比叡山を下り光明寺の別所にしばらく居たあと、ここから南都へ旅立った由緒あるところである。淀川の毛馬に生涯執着した蕪村もここで「若竹や橋本の遊女ありやなしや」と古代、春をひさぐ遊女伝説を偲んでかような作品を残している。​

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 男山八幡宮の元宮であるこの神社の神紋の三本杉は、三輪山麓の大神神社に奉祀した大神氏の紋所で、彼らが代々伝えてきたものだ。このことは八幡神の応神天皇そして海洋民の宗像三神の分祀も宇佐の大神氏によって采配されたものであることを匂わせている。
 古代史で大神氏は宇佐神宮を神仏習合の嚆矢とするために暗躍していた氏族で、東大寺大仏造立を陰で支えた勢力のひとつである。


​ 主祭神は八幡神の応神天皇で左殿に酒解大神、右殿に宗像三神の姫神が祀られている。


 この地は室町時代には、油座として幕府から認められ貴重品の油の独占権を得、さらに自治都市として権勢をほしいままにしていたようだ。

 ​今も油脂業界からの寄進を受け、高価なえごまオイルが御神酒ならぬ御神油として売られているので買い求めてきた。シソ科のえごまはとても繫殖力旺盛で神社でも自然に苗が育ってしまうといい、プランターで自然発生した苗を育てていた。
 ​水無月の旅は​長年行きたいとおもいながら果たせなかった大山崎めぐりで、その中核部分にあたる離宮八幡では大いに収穫があった。






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最終更新日  2021年06月16日 12時29分31秒
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