夢みるきのこ
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キチャハツ Russula sororia 淡い褐色で白味がかったくさはつと記憶すればよろしい。傘の縁に独特の粒状線がありクサハツの仲間だとすぐにわかりますが、それにしてはちょっと色白だなと思ったらこのきのこです。クサハツは草葉の蔭に身をひそめているからではなく、ニオイが臭いこと。こちらもややプンと臭いますが、人間臭いにおいです。人間って香水を発明するくらいだから随分と臭い奴だとおもうのですが。 しかし、この妖艶な姿は暑気を飛ばしてくれます。 クロハツモドキ Russula densifolia ニセクロハツR.subnigricansとの違いは傷つけると、こちらは赤変しても黒変しないこと。本日出会ったモドキちゃんは赤変したのち黒変すること。そして、ニセは猛毒。モドキは食用。と微妙なところが面白い。きのこは人を欺くとはまさにこのことを言います。 今年のムックでは毎回出会うおしゃれきのこ。 アイタケ Russula virescens 茶絣模様のオシャレな姿の紅茸はもちろん食用。紅色の傘もありますが、なぜかそれもアイタケとされています。
キアシグロタケ Polyporellus varius 関西では、傘が褐色のアシグロタケ P.badius はしばしばみかけるが傘の黄色いのはあまり出会わない。東北ではだしきのことして有名だが、きのこは出汁がとりえの食べ物だから言わずもがなである。 ノウタケ Calvatia craniiformis も、ホコリタケサイズのものが頭をもたげはじめていた。 今日、遊歩道脇でさんざん踏んづけられていたのが アンズタケCantharellus cibarius おフランスではジロール、英語圏ではシャンタレルとよばれ、珍重される食用きのこのトップクラスのものだが、我が国ではなぜか足蹴にされることの多いきのこだ。松茸型をしていないのできのこと思わないのかもしれない。アンズのにおいがするのでその名がある。 マンネンタケ Ganoderma lucidum このきのこもいくら説明してもきのこと思ってくれないかわいそうな奴だ。昔はこのきのこの特殊な形のものを献上すると瑞兆として氏姓を賜るほどのものだった。地方へいけば鰯にヒイラギを玄関に飾るのと同じようにマンネンタケを吊るして魔除けにするところがある。木質なので日持ちがするので置物にされたりもする。漢方で霊芝と呼ばれ、鹿の袋角同様珍重される不老長寿の薬の元である。 歩き始めてすぐにみつけたのがこのきのこ。 ヘビキノコモドキ Amanita spiccacea 風土記の丘は意外に乾燥していたが、幸先のよい出会いで楽しい一日になりそうだと一同思ったのはこのきのこのお蔭だろう。テングタケの仲間ではイボの付き方に特徴がある。しかし、個体差も大きく初心者は要注意。死ぬほどの毒性はなさそうだが、個人差もありあまり口にすべきものではない。 タマアセタケ Inocybe sphaerospora 大型のアセタケだが、大きくなる前に乾燥標本化してしまったのか比較的小さかったのでキイロアセタケと思った。胞子が球形であることからその名がある。雑木林のアセタケ。 コブアセタケ Inocybe nodulosospora こちらは胞子がこぶ状であることからの命名。アセタケ類は顕微鏡下で胞子をみれば、比較的すばやく種名までわかるので、勢い胞子の形が種名に反映している。松林のアセタケである。 このほか、ヒロハウスズミチチタケ、チチタケ、ニガイグチモドキ、ブドウニガイグチ、ツチグリ、テングタケ、コテングタケモドキ、カレバキツネタケ、アワタケ、キッコウアワタケ、など夏のきのこが次から次へと楽しめ、ルンルン気分で風土記の丘を後にした。 さて、そのあとの楽しみはまた明日。
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