パソコンの不測の事態で一から再制作という憂き目をみた37号でしたが、なんとか滑り込みセーフで昨日発送にまでこぎつけました。
きのこ新時代を画する内容だっただけに気合が入りすぎていたからでしょうか。暁の茜空を感じながら、私の一番好きなユーミンの『悲しいほどお天気』を聴きながら読み返していよいよ2022年がスタートしたことをしっかりと感じています。
もうすでに38号の構想が頭の中をくるくる回り始めています。
●47年目を迎える大戦殉難異民族慰霊の祭。
これに関連した『陸軍中野学校全史』斎藤充功、『日本のインテリジェンス工作』山本武利の執念の著作紹介。
●ムックきのこクラブの神武東征の真実を探る旅。
私の30年にわたる金属史観に基づく古代史のモデル事業のスタート。和歌山から大和へ。紀の川から宇陀までを舞台にした旅のはじまりです。
●きのこの「空」論
「机上の空論」ならぬきのこの「空」論。P.スタメッツの「素晴らしき、きのこの世界」解読で述べた<きのこは生物世界のブラックホールである>という着想を掘り下げ、空(くう)の発見が、世界宗教のキリスト教と仏教の根底にもあつたことに触れます。
●総合博物誌の「月のしずく」のアート観
久々に再会を果たした稲田早紀さんの画業に触れながら、私の想定する「きのこ人」とはきのこを描く人のみならずもつと広い意味での他者への深いまなざしを湛えた人たちであることを述べたいと思っています。
「月のしずく」は、都会派の地球生態系の底辺を支える生き物好きの博物誌であり、アート・科学・文学を生命誌の視点で再構築し統合する試みです。それをさまざまな表現者がそれぞれの生活空間で精一杯表現することを奨励し紹介する冊子です。
それは、倫理資本主義ともいうべき流れを庶民の立場で応援するものとなりましょう。その意味で、本号の映画「素晴らしき、きのこの世界」の解読から利休へと流れる寺岡久隆氏の『本覚坊遺文』から「権力と権威」の項はとりわけ重要です。
さて、いよいよ2022年のカウントダウンが始まりました。どうぞ良きお年を。