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2022年05月10日
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 鏡作坐天照御魂神社(かがみつくりにますあまてるみたまじんじゃ)は、この日訪れた6ケ所の鏡作神社の中でも総社的な存在である。

 祭神は中央に
天照国照彦火明命(あまてるくにてるひこほあかりのみこと)、鏡作部の祖となった石凝姥命(いしこりどめのみこと)を右殿に、左殿にその親神の天糠戸命(あめのぬかどのみこと)を祀る三殿からなる。この天火明命は海洋民の歴史を知るうえで重要な祭神であり、丹後半島の籠神社や尾張氏と切っても切れぬ関係がある。熊野大社が出雲と紀州にある理由もこの火明命から解けそうである。

 三輪山の大和の大国魂神の大物主から太陽神の属性を分離し、天照大御神として、まず笠縫邑(近鉄田原本駅の一つ南の駅)に移し、以後さすらい神として方々を遍歴した末に伊勢神宮に落ち着くその最初の一歩となる伝承を伝える神社である。ここで作られた試作の鏡がこの社の神鏡、三神二獣鏡である。和歌山の国懸神社(くにかかすじんじゃ)にもその試作品のひとつが祀られている。その一番優れた鏡が伊勢に納められたとする。
 皇祖のレガリアの三種の神器のひとつを八咫鏡といい、この社の所在地である八尾といい、後で述べる多氏族の祖・神八井耳命といい、みんなやまたのおろちの八でつながっていることには興味をそそられる。
わがムックきのこクラブも8を聖数としている。きのこ暦の1クールが8年なのはそれに由来する。ゼロと無限大∞はいずれも8からなることにご注目。
 そして笠縫邑には秦氏の氏寺・秦楽寺があり、そのすぐ近くに多神社がある。20年以上も前にたずねた多神社は春秋のお彼岸の日には太陽が三輪山から登り二上山へ沈むレイライン上に建てられていることが多くの先学によって指摘されてきた。
 秦楽寺は四天王寺や法隆寺の楽人の味摩之(みまし)のゆかりある地で、近くに味間(あじま=みま)集落もあり、夢幻能の観阿弥・世阿弥につながるし、田原本町は日本の様々な文化・芸能の源流部を成す重要地点なのである。
 その多神社(多坐弥志理都比古神社=おおにますみしりつひこじんじゃ)は『古事記』編纂にたずさわった太安万侶を生み出した多氏族の祖・神八井耳命(かむやいみみのみこと)と神武以来の天皇霊3柱を祀っており、秦氏と深い縁で結ばれる少子部神社(ちいさこべじんじゃ)の摂社もあり『古事記』に秦氏が深く関与したことをうかがわせる地縁関係がみられる。
 この多氏こそが、伊勢へと移される以前の三輪山の太陽神信仰を保持しつづけた祭祀氏族であったと思われる。このOUという響きも出雲の熊野大社のある意宇郡のオウ、太安万侶のオウ、三輪神社の太田田根子のオウと共通することも気になる。

 ​その田原本町を南北に貫き諸地点をつなぎつつ北上して大和川と合流し、亀の瀬から一挙に河内へとなだれ込む河川が寺川だ。​

 鏡作神社の脇を流れており、荻にいざなわれて訪ねてみると、案の定運河のような見事な川筋であった。
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最終更新日  2022年05月10日 12時07分43秒
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