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2024年02月02日
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​​ 「月のしずく」50号よりの編集着手まで、まだ10日余りあるが、主要図書のノート取りも終えたので気晴らしにディープステート関連と創価学会関連の書を繙いた。  

 宝島社の「世界を操る闇の支配者」ベンジャミン・フルフォード、ウマヅラ・ビデオ共著と朝日新書の「創価学会と平和主義」佐藤優著。いずれも面白い内容で一日で読んでしまった。今、話題のディープ・スティトを扱った
前書は、ロックフェラ―とロスチャイルドのルーツがハザール王国にあるとするもので、それが現在のウクライナにぴったり重なることから始まる。ロックフェラーははじめは東部エスタプリッシュメントと呼ばれ、今はさしずめ福音派と呼ばれるものと重なるし当たらずとも遠からぬところを突いているものであった。
 
この書物では陰謀論よりも、むしろウマヅラ・ビデオのグーグルなどのメガ・メディアのマスコミ操作の実際の方に興味深いものがあった。
 佐藤優の後書は公明党の集団的自衛権容認から始まり公明党が変質したか否かということから説き始め、新たな池田大作の物語を創出した創価学会の「人間革命」があることによりネオ・ナショナリズムへの歯止めはしっかり機能しているという結論にいたった内容だったように思える。なかなかいい所を突いた書物であり、出版後10年を経ているが彼の真摯な意見が述べられており好著であった。

​ 私はアナーキストではなく国家と言うものを必要悪として認める立場にあるが、「月のしずく」で展開してきたことはこうした国家間の政治、経済状況の渦巻く中でグリーンエコノミーの希望を掲げ、地球滅亡の日まで惨事便乗型資本主義(あらゆる惨事をビジネス・チャンスととらえ技術革新で乗り越えうるという幻想)を持ち続けることが如何に危険かを個々人が徹底自覚することの方に重きを置いてきた。50号からはもっとそれを徹底していく内容にしたいと思っているが、それは政治的、経済的人間以前の個々人の(脱)宗教倫理に訴えるものなのだ。基本的生命権を得るための闘いには政治や経済的な手段が最も有効なのだが、それをマスの力で遂行しなければならない宿命の政治の世界ではどこまで行ってもシーソー・ゲーム(支配層のすげ替え)に終始してしまう。人新世の時代に入って久しい今でも、それに向かうためには我々はまだ一つ前の段階にあるというのが私の思いである。いわば「コモンの自治」(斎藤幸平)を真に実現するためには、もう一皮むいた処から出発すべきというのが戦後復興から高度成長期を経て停滞の時代に入って久しい列島の人と自然をみてきた者としての実感なのだ。そのためには一切を肯定することからはひとりが限りなく自分に甘いことの自覚とそれからの脱却すなわち「ちょっと背伸び」を少しずつ自分に課していくことをおいてない。政治主義からの脱却、経済偏重への諦めからの脱却は純粋個人で始める必要がある。その個々人がそれぞれたった一人で声かけあいながら今ある自分からの変容を如何に促していくかが「月のしずく」50号からの課題となると思っている。わたしも佐藤とは違った意味で新しい物語の創出が鍵だと思っているが、それにはアートの助けが必須である。私がアーティストに重きを置いてきたのはその人間像にもっとも親和的な生き方を貫いているからである。如何にアートの力を結集できるかに賭けようと思っている。






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最終更新日  2024年02月02日 12時27分56秒
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