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テーマ:マジック・手品について(477)
カテゴリ:マジックの本
カードマジックの本を一冊購入しました。プロフェッサー・ホフマンの"Tricks with cards:A complete manual of card conjuring"という本です。出版されたのは1889年で、同著者の『モア・マジック』が発表されたのと同じ年です。内容に一部重なりがあります。(たとえば、「大文字のQ」トリックなど)
この本は、プロフェサー・ホフマンのカードマジックに対する考え方がよく出ています。たとえば、彼が技法を使うことを重視していたことが伺えます。イントロダクションにおいて、「スライト・オブ・ハンド(技法)なしでは、最善の演技は不可能である」(カッコ内は引用者)(同著、kessinger publishing、p.3)とまで言い切っています。私はそうは考えませんが、ホフマンはそう考えていたようです。また彼は簡単なマジックでも、技法を盛り込むことによって、すばらしいマジックになるということも指摘しています。だから、いきなりパスという技法の解説から入っています。 ただし、ここで注意しなければならないことは、ホフマンが、特殊な仕掛けのあるカード(トリックカードという)に関心がなかったわけではないということです。一般には、この時代の著者は、一部の例外を除いて(アウグスト・ローターバーグのこと)、トリックカードに関心がなかったと考えられています。『モダン・マジック』『モア・マジック』にもトリックカードを使ったマジックはありますが、あまりはっきりと明示して取り上げていないのです。具体的にいうと、それだけで章を設けていないということです。 しかしこの本においては、トリックカードに1章をさいて紹介しています。(印をつけたカードも含めると2章になる)しかも、解説されているのは今も使われていると思われるカードです。ページ数を埋めるためにいやいや取り上げたのか、逆に出し惜しみをしてここに出したのかは不明ですが、やはりホフマンもそれなりにはトリックカードに関心があったようです。 もうひとつ、以前にこのブログで、クリック・パスの発明者として、プロフェッサー・hぃーるどという人物を紹介しました。その人物についても、言及があったので、次回取り上げたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.01.14 19:53:04
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