カテゴリ:わたどう~ウチカレ~らんまん!
まだまだ「らんまん」ネタが!
前回は、 時代考証担当者のインタビューを取り上げましたが、 それ以外にもネタバレ的な記事がネットにあがってる。 ◇ まずは、 スエコザサについての万太郎のセリフのこと。 万太郎は、 スエコザサの美しさを竹雄にこう説明しました。 > 葉が波打って、おかげで光によう映える。 > 葉の表面には白い毛が生えちゅうけんど、 > その細い毛が光に透けてきれいじゃった。 これ聞いたときに、 なんだかエロティックな表現だなあと思ったのよねw じつは、 その伏線らしきものが第70話(14週)にあったらしい。 https://encount.press/archives/520117/ つまり、 万太郎は、寿恵子の寝顔を見てこう言ったのです。 > 寿恵ちゃんはまつ毛が長いのう。 > 生え際もかわいいし、うぶ毛が朝日に透けちゅう。 すると、寿恵子は目を覚まして、 > 人のことを草花みたいに観察しないで!! と叫びます。 …たしかに、そんなような場面がありましたねえ。
◇ つぎに、 綾と竹雄のつくった新酒について。 2人は「峰の月」の伝統を継承しつつ、 藤丸の科学の力を借りて「輝峰」を開発したわけですが、 土佐の酒蔵の名が「峰屋」だったのに対して、 2人が沼津に建てた酒蔵の名は「綾乃竹」だったらしい。 https://mdpr.jp/drama/detail/3975021 …細かいところまで作ってますね。 … 長田育恵は、 最終週のテーマが「継承」だと言ってたけど、 それは、 万太郎が植物図鑑を後世に残すことだけでなく、 綾と竹雄による「酒造りの継承」でもあり、 丈之助による「演劇文化の継承」でもあり、 佑一郎から教え子への「土木技術の継承」でもあり、 千鶴と紀子による「標本資料の継承」でもあった… ってことですよねえ。 https://mantan-web.jp/article/20230929dog00m200062000c.html ◇ つぎは、 牧野富太郎と池野成一郎の親交の話。 前回の記事にも書きましたが、 波多野のモデルは染谷徳五郎と池野成一郎の2人です。 牧野と染谷は、 もともと植物学教室で仲良しだったと思いますが、 それ以上に、牧野は池野とも親しかったらしい。 たしかに自叙伝にも「親友の間柄」とあります。 https://www.aozora.gr.jp/cards/001266/files/55789_52788.html そう考えると、 染谷と池野を1人のキャラに融合させたのは、 必然性があったといえますね。 なお、 池野の妻は、松村任三の妹だったらしい。 ドラマでいうならば、 波多野くんの義兄が徳永教授だったってこと! また、池野成一郎の孫は、 映画音楽の世界でも活躍した池野成だそうです。 ゴジラでは伊福部昭のアシスタントだったとな。 なお、今回は伊福部昭ではなく佐藤直紀です。 ◇ つぎに、 田邊教授の奥さま=聡子について。 モデルになったのは矢田部順しゅんです。 彼女は未亡人になってしまったわけですが、 その後も長生きされて、 昭和34年(1959)までご存命だったとのこと。 明治2年(1869)生まれなので、90才です! 米寿のお祝いのときには、旦那さんの思い出も話されたらしい。 なお、彼女の旧姓は「柳田」なのですが、 妹の婿養子になったのが柳田国男なんだって!! つまり、 矢田部良吉と柳田国男は相婿の関係だったってこと。 すごい学者一族です。 https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/77182 ◇ つぎに、 牧野富太郎と南方熊楠の関係について。 前回の時代考証担当者のインタビューでも、 「牧野は熊楠を植物学者と見なしていなかった」 との話がありましたが… 実際、 牧野は熊楠の死後にこんなことを書いたらしい。 > 南方くんは、往々新聞などでは、 > 世界の植物学界に巨大な足跡を印した大植物学者だと書かれ、 > また世人の多くもそう信じているようだが、 > 実は同君は大なる文学者でこそあったが、 > 決して大なる植物学者ではなかった。 …けっこう失礼な言い草ですw この口ぶりから察するに、 牧野は熊楠のことを嫌ってたようにも思えるし、 自分の名声を脅かす巨人ぶりに警戒してたようにも思えます。 https://gendai.media/articles/-/116705 ◇ そして、 牧野富太郎と東大との関係について。 前にも書いた通り、松村任三は、 いったん助手の牧野富太郎を非職にしたものの、 まもなく牧野は講師として復帰したので、 結果的には78才まで東大で仕事をしています。 しかし、東大とは最後も喧嘩別れだったらしい…。 https://gendai.media/articles/-/113033?imp=0 ◇ ◇ さて、 ここからは長田育恵についての話。 じつは10年以上も前に、 彼女の劇団で美術を担当している杉山至から、 「牧野富太郎のことを書いてみたら?」 と言われていたのだそうです! NHKから朝ドラの話があったのは、 一昨年のドラマ「流行感冒」が出来た後だそうですが。 https://realsound.jp/movie/2023/09/post-1444794.html 下の記事にも書いたとおり、 https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202308120000/ 朝井まかても、2016年の「落陽」を書く前に、 「牧野富太郎のことを書かないか?」と打診されてたようだけど、 長田育恵には、それよりも前に話があったんですねえ。 牧野富太郎にかんしては、 戯曲化や、小説化や、ドラマ化の話が、 いろんなところで立て続けに持ち上がっていたのだな。 ◇ ところで、長田育恵は、 もともと小説家志望だったそうです。 そのきっかけは、 湯本香樹実の小説「夏の庭 The Friends」を読んだこと。 相米慎二が三國連太郎主演で映画化しています。 長田育恵の母親は、 今回の朝ドラを見ることなく亡くなったらしいのだけど、 亡くなる前に「小説は書き上げられた?」と彼女に言ったそうです。 そのことを考えると、 長田育恵は今後、小説を書くのかもしれませんね。 https://dot.asahi.com/articles/-/202389 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.10.04 11:11:27
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