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まいかのあーだこーだ

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2024.07.16
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NHKの「歴史探偵」を見ました。

先日も、
江ノ島の五頭竜のことを書きましたが、
またまた龍の話です。

今年は辰年だし…(^^;


1.ダイナソーと恐龍

英語の「ダイナソー/dinosaur」は、
ギリシャ語の「恐ろしい/deinos」+「トカゲ/sauros」の合成語。

にもかかわらず、
古生物学者の横山又次郎は、
これを「恐蜥/恐蜴(恐ろしい蜥蜴)」とは直訳せず、
あえて「恐龍(恐ろしい竜)」という訳語にした。

イギリスの有名な解剖学者であり、古生物学者でもあるリチャード・オーウェンは、1842年に新しい生物のグループ「DINOSAURIA」を作りました。これは、ギリシャ語の「deinos sauros」に由来し、「恐ろしいほどに大きい」という意味の「deinos」と、「トカゲ」を意味する「sauros」を合わせて作られた言葉です。
1895年、古生物学者の横山又次郎が著した「化石学教科書(中巻)」の中で、はじめてDINOSAURIAが「恐龍」と日本語訳されました。これは「deinos」を「恐ろしい」と訳し、大型の爬虫類=龍のイメージで「恐龍」としたようですので、「恐ろしいほどに大きいトカゲ」というDINOSAURIA本来の意味とは若干異なる訳し方でした。その後も「恐蜥」「恐蜴」(いずれも蜥蜴とかげから)などの用語が提案されていましたが、最終的に「恐龍」が定着し、字体も簡単になった現在の「恐竜」が広まりました。
https://www.dinosaur.pref.fukui.jp/dino/faq/r02005.html

わたしは、つねづね、
「竜」の字よりも、
「恐」の字のほうに違和感があったのよね。
人間側の感情を生物の名称に押しつけるのは、
科学的な客観性に欠けると思ったから。

しかし、
じつは「竜」のほうが意訳で、
むしろ「恐」は英語の直訳だったってこと。


逆に考えると、
なぜ英語では、恐竜のことを、
「ドラゴン」でなく「サウルス」と呼んだのかしら?
そっちのほうが不思議です。
コモドオオトカゲのことは「コモドドラゴン」と呼んでるくせに!


どう見ても、
恐竜はトカゲじゃなくてドラゴンでしょ!
種類によっては羽まで生えてるんだから!



そもそも竜やドラゴンは、
恐竜の化石から空想された可能性があるのだし、
その意味でも、
恐竜を「ドラゴン」と見なすのは奇異なことじゃない。

だから、わたしは、
お正月の「ダーウィンが来た」の特集のときも、
竜は架空の生き物じゃない!!…と書きました。
https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202401160000/


2.竜の実在性

先日のNHKの「2時間でまわる江の島」によると、
江の島の中津宮や、日光東照宮の装飾においては、
象の彫刻でさえ空想で作られたそうです。
なぜなら、象を実際に見た人がいなかったから。

なので、想像上の象は、
実際の象とは食い違いがある。

しかし、
想像で表現されたからといって、
それを「架空の生き物」というべきではない。
象はあくまで実在の生き物です。

それと同じことは獅子や麒麟にもいえる。

その実物を見ることが出来なかった時代には、
想像で表現するしかなかったでしょうが、
ライオンやキリンは実在してるのだから、
獅子や麒麟を「架空の生き物」というべきじゃない。

同じことは竜にもいえます。
実際に見た人がいないとしても、
かつての地球には恐竜が実在してました。



今回の番組によれば、
滋賀県大津市で江戸時代に発見された「竜骨」は、
50~60万年前の象(トウヨウゾウ)の化石だったそうです。
日本にも象がいたんですね!知らなかった!

10才くらいの子象の化石だったらしいけど、
それでも日本の現生動物よりは大きいし、
当時は象牙すら見たことがなかっただろうから、
それを「竜骨」と勘違いしても無理はない。

ちなみに、
化石を発見した家は「龍りょう」の姓を賜り、
竜骨だと信じた化石を削って、生薬に利用してたそうです。

竜も見たことがないし、
象も見たことがないのだから仕方ありませんね。
化石を煎じて飲めば、
すくなくともカルシウムは摂取できる。

中国でさえ、
あらゆる動物の化石を「竜骨」と見なして、
それを煎じて飲んでいたとの話はあります。


3.放射能汚染された恐竜

ところで、
ダイナソーを「恐龍」と訳した横山又次郎は、
長崎出身の古生物学者だったのだけど、

その生家は諏訪町の諏訪神社の近くで、
そこは長崎くんちの「龍踊じゃおどり」が有名なのですね。
信濃の諏訪神社と同じく蛇を祀ってるからでしょうが、
それは江戸元禄期にはじまったようです。

さらに!

くしくも近年は、
長崎で恐竜の化石の発見が相次いでるのね。
ティラノサウルス科の大型恐竜の歯も出たとか。
さっそく恐竜博物館まで出来てるw

福島のフタバスズキリュウやフタバサウルスも、
原発事故の放射能で汚染されただろうけど、
長崎のハドロサウルスやティラノサウルスも、
原爆の放射能で汚染されたのかもしれません。



ゴジラも、放射能で汚染された恐竜でした。

その元ネタは、
米映画の「原子怪獣現わる」とか、
山川惣治の「少年ケニヤ」だと思ってましたが、

原作者の香山滋は、
子供のころから恐竜図鑑を読んでたそうです。

東京府立第四中学時代に横山又次郎『前世界史』を読んだことをきっかけに、恐竜をはじめとした古生物に魅せられ、独学で地質学や古生物学を学ぶ。多くの空想小説、秘境探険小説で珍獣、怪獣を登場させていた。
https://ja.wikipedia.org/wiki/香山滋

小説家になるくらいだから、
コナン・ドイルの「ロストワールド」なんかも読んでたのかな。


4.龍神になった蛇神

NHKのゲスト解説者の畑中章宏によると、

・紀元前の中国では、龍が国土や王権の守護神だった。
・日本では、もともと蛇が水神だった。
・弥生時代から蛇神が龍神へと置き換わった。
・9世紀には日本各地に龍の霊場があった。


…とのこと。

わたしが思うに、
仏教の影響は大きいでしょうね。

とくに最澄や空海の山岳密教を中心に、
9世紀の神仏習合が進んでいく過程で、
土着の蛇神が龍神に見立てられ、
退治されたり教化されたりしながら、
仏教に取り込まれていったんだろうと思う。

龍を祀る場所が増えたのはそのせいでしょう。



雨を降らせて3つに裂かれた龍の伝説も紹介された。
https://ja.wikipedia.org/wiki/雨を降らせて殺された竜

3つに裂かれた龍角&龍腹&龍尾が、
それぞれ天から落ちてきて、
そこに3つのお寺が建てられた。

龍角寺に伝わる「竜骨」は、
作り物なのかしら?獣の骨なのかしら?
恐竜にしては、ちょっと小さい気がします。
龍は、いつもあたたかく迎え入れてくれる村人達への恩返しとして、降雨のために自分の身を捧げることを決意。大龍王が降雨を止めているため、雨を降らせることになれば大龍王の怒りを被り、自分の体は三つに裂かれて地上に落とされるだろう、と村人に伝えて姿を消しました。すると天に昇っていく龍の姿が見え、その姿が雲のなかに見えなくなると、雷鳴と共に稲妻の光の中で龍の体が三つに裂かれ、そしてまもなく雨が降り出しました。
七日七晩続いた雨が止むと、二本の角をもつ頭は龍閣寺(栄町)、腹部は地蔵堂(印西市)、尾は遠く離れた大寺村(匝瑳市)で見つかりました。龍閣寺は龍角寺と改め、腹部を納めた龍腹寺と、尾を納めた龍尾寺も建てられ、やさしい龍神様を祀っています。
そののち、印旛沼からたびたび龍灯が現れて三つに分かれ、それぞれの場所に向かうと言われています。
龍角寺は、元明天皇の時代、和銅2(709)年に建てられ、天平3(731)年に小龍の頭が落ちて龍角寺と改名された、とその縁起に残されています。寺に落ちてきた小龍の頭の骨も龍角寺に保存されており、春の桜まつりや秋のふるさと祭りで公開されます。
https://ukiuki-chiba.com/etc-area/印旛に残るやさしい龍の伝説

千葉県栄市にはマスコットキャラクターの龍夢ドラムくん。


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最終更新日  2024.07.18 13:33:00


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