事務所から逃げるような新垣結衣の結婚について。
たとえ事務所から逃げることが恥だとしても、彼女が生き抜くうえで役に立つ選択であるならば、そこに異論や反論は必要ないのですが、新垣結衣ほどの人気タレントでも、所属事務所からの独立後の安定をはかるために、駆け込み的な「結婚」以外の選択肢がなかったとすれば、これを手放しで祝福していいのか分からないし、社会的な観点からいって考えるべき問題は残っている。◇小泉今日子が所属していたのは、ヤクザとして知られる周防郁夫のバーニングプロでしたが、新垣結衣の所属するレプロはそのバーニングの系列です。それから、国分佐智子が所属していたのは、沖縄ヤクザとして知られる平哲夫のライジングプロです。国分佐智子が、林家一平と結婚したときにも、やはり事務所との不和がささやかれました。もちろん彼女は、いまでも結婚生活を送っているわけだし、かりに事務所問題や独立問題が背景にあるからと言って、それをただちに偽装結婚と考えるべきではない。そもそも、すべての結婚が恋愛にもとづくわけではないのだし、一般の女性でさえ、ほとんど恋愛を経ずして、もっぱら社会的安定のために結婚するというのも、十分にありうる選択だし、その意味でなら、契約結婚みたいなものは実在する。◇しかし、一時はなかば休業状態だったというか、ほとんど無気力のようにも見えた新垣結衣が、とつぜん昨年のSPドラマの出演をきっかけにして、間髪も入れずに「結婚を前提とした交際」を開始し、実際には交際らしい交際もないままに、半年足らずで結婚発表にまで駆け込むというのは、何かしら逼迫した事情というか、それを急がねばならない理由があったかなあ、とは思う。同じレプロから独立した能年玲奈(→のん)や、バーニングから独立した小泉今日子の場合は、けっしてスムーズに事が運んだとは言えないし、これら芸能事務所からの独立問題が、いかに厄介なのかを、またしても考えずにはいられない。政治的にも、社会的にも、 この界隈の内情については注視する必要があるし、場合によってはメスを入れていくべきだろうと思います。