前書きによると「かつて医学生時代において心電図に苦手意識があった。」という循環器内科専門医の著者が、山本五十六の訓辞の如く「褒めて伸ばす演習問題」を意識して書き下ろした参考書のようである。
「心電図を攻める」「心電図と戦う」、そして「心電図の奥義を知る」というアクティブ・ワールドへ、ようこそ。心臓の解剖生理から機能、疾患に至るまでを詳細に解説。これまでの類書にない掘り下げた内容で、理解を深めることができる。心電図を苦手とするすべての人に対して、ユニークで語りかける文章が心電図をより身近なものへと導く。
発売日:2014年03月
著者/編集:田中 喜美夫
出版社:サイオ出版
発行形態:単行本
ページ数:336p
ISBN:9784907176006 |
目次
- 第1章 心臓とは、なんだろう
- 心臓の構造と機能
- 心筋細胞と電気現象
- 刺激伝導系と心筋の特殊な性質
- 洞結節
- 房室結節・ヒス束(房室接合部)
- 脚・プルキンエ線維
- 不応期
- 受攻期
- 自動能
- リセット現象
- 自律神経と心臓
演習問題 - 第2章 心電図とは、なんだろう
- 心電図の記録法
- 心電計の使用法と注意
- 標準12誘導心電図
- 心電図の波形
- 各波の名称と成り立ち
- 各波の名称と意味−幅と高さ
- 正常心電図
- 調律(リズム)
- 心拍数
- P波の幅と高さ
- PQ間隔
- QRS波
- ST-T
- U波
- QT間隔
演習問題 - 第3章 不整脈の心電図
- 不整脈の読み方
- 不整脈の判読法
- 心房リズムを解析−P波をチェック
- 洞性P波から読み解く不整脈
- 異所性P波から読み解く心電図
- P波がみつからない心電図
- 房室伝導を解析−PQ間隔をチェック
- Q間隔が長い、P波の後にQRS波がない
- PQ間隔が短い
- P波とQRS波が別々のリズム
- 心室を解析−幅広QRS波をチェック
- 上室起源の幅広QRS波
- 心室起源の幅広QRS波
演習問題 - 第4章 心疾患の心電図
- P波の幅と高さを見る
- 右房負荷(肥大)
- 左房負荷
- 両房負荷
- QRS波の高さを見る
- QRS波の高さ
- QRS波の方向
- Q波
- QRS波の幅と軸を見る
- 心室内伝導障害
- 脚ブロックと分枝ブロック
- ST−Tを見る
- ST上昇
- ST低下、T波の平低化・陰性化
- T波の増高
- U波を見る
- QT間隔を見る
- QT延長
- QT短縮
演習問題 - 第5章 心電図のエキスパートをめざして
- 各疾患の心電図の特徴
- 虚血性心疾患
- 左室機能不全・拡張型心筋症
- 心臓弁膜症
- 肥大型心筋症
- 急性心筋炎
- 心筋変性疾患
- 急性心膜炎
- 急性肺血栓塞栓症~急性肺性心
- 肺高血圧症~肺性心7
- 電解質異常
- 薬剤による心電図変化1
- 非心臓疾患による心電図(甲状腺機能異常)
- ペースメーカー
- ペースメーカーの種類と適応
- ペースメーカーの心電図
- 看護上の観察項目3
- 日常生活指導
- 急変時の対応
- 突然の徐脈
- 突然の頻脈
- 心肺停止
演習問題
お取り扱いHMV&BOOKS online 1号店