ALSの男性と女性の比率
日本には、2008年3月末時点で、7,647名のALS患者いることが分かっている。ただし、これは日本の難病対策を利用して、特定疾患受給者証を持っている患者にすぎない訳で、実数的には約8,000名はいると推定される。では、ALS患者で特定疾患受給者証を持っているALS患者のうち、どのくらいが女性で、どのくらいが男性か、ということは明らかになっていない。そこで宮崎県の場合、私がこれまで(15年間)訪問した患者数118名の中で統計を取ってみました。男性 96名 女性 22名 である。この数字を見ても圧倒的に男性が多いことが分かります。何故、男性が圧倒的に多いのか? 私の場合で考えてみたいと思います。平成2年8月、埼玉医大神経内科にて「ALS」の病名が告げられました。その頃の私の仕事は、光ファイバー線を加工・設計する会社に勤めていました。私は父が1981年に昇天し、実家の青果店を継ぎました。1984年国の道路拡張計画に家がかかり、当時は大型店の出店が相次ぎ、小さな小売業店は店をたたむ所が相次ぎ、私もこの際お店たためようと決心をしました。たまたま家内の叔父さんが埼玉県の会社で工場長をされていることもあり、履歴書を送って一発で採用内定の通知が来て、1984年4月からその会社に勤めることになりました。が、しかし、機械作業が初めての私には覚えることが山ほどあり、毎日仕事が5時に終わって家に帰っても深夜まで勉強の連続でした。また、職場ではパートの女性には「そんな事も出来ないの」と馬鹿にされるし、上司は「見て覚えなさい」と、それは大変な職場に来たものだ!と、何度辞めようと思ったことか・・・でも、家族のために一家を支えてゆかなければいけない!と、歯を食い縛ってでも仕事を覚えようと必死に頑張りました。そして、一年が過ぎたある日の事、工場長から第3マシーン機と第5マシーン機を任せられるようになりました。しかし、昔気質の頑固な上司がいて、「セットが遅い」とか「この線は間違ってるよ」など、精神的いじめが始まっていることにその時は気がついていなかったのです。お家に帰るとお酒の量も日増しに多くなり、妻や子供との会話を徐々に少なくなり、ストレスによる鬱病状態になっていたのです。要するに私は思います。ALS患者で男性が多いことの原因には、男たる者一人で悩んで、そうは簡単に誰にも相談しない。だからストレスが溜まり溜まって神経細胞のS極とN極が互いに喧嘩をし、ついには一つの繊維が切れてしまうからではないかと思うのです。皆さんはどう思われますかその頃、よく秩父の山に行って夜空を見たものです流れ星に願いをしましたT上司と仲良くできますようにってね