三日坊子のフランス日記

日本人会主催の懇親会＆ガレージセールというのがあって、色んな人が作った美味しい手料理を一杯食べて舌鼓打っただけでなく、たったの１０ユーロで計３０冊以上の日本語の本を手に入れて、大満足な日曜日。

で、ちょうどその会場が、Ｔｏｕｌｏｕｓｅから５０キロ程北に離れたある会社だったんだけど、車を運転していた坊夫がそこへ行く途中にある村に立ち寄った。
「将来はこのあたりに住むと良いと思うんだけど、どぉ思う？」
そこはＴｏｕｌｏｕｓｅから約２５キロほど離れた、小さくてかわいらしい村。
坊夫はそのあたりまで範囲を広げれば私達にもぎりぎり手の届く庭付きの一軒屋が手に入るんじゃないかと言う。
高速道路の入り口へは車で恐らく５分と離れておらず、フランスの高速道路は１３０キロまで、都市高速でも１１０キロまで飛ばせるので、多分私の職場へは交通渋滞がなければ車で３０分くらいだろう。今の家から会社までは都市高速の距離が短く、高速までの下道が長いので混雑すると車で3０分ということを考えると、たいしたことない
ような気がしなくもない。
でも絶対混むんだよね、ほぼ毎日。


現実を考えればいつまでも変わらない私の薄給とそれに毛の生えた程度の坊夫のお給料では、家を買うこと自体無理難題。
しかも街の中心部近くに住むなら2ＬＤＫくらいにしきゃよかったのに、私のわがままで無理して3ＬＤＫのアパートを借りているもんだから、貯金は一向に増える気配もない。

う～ん、でも田舎の一軒家ねぇ。
まぁ私は今のところ働いているから、少なくとも平日は朝から晩まで田舎の家に引きこもりってことにはならないだろうけど、週末は田舎の市場とスーパーで買い物を
し、家事をして、庭掃除をして、坊主とちょっと遊び・・・で終わってしまうのだ、きっと。
もう美味しいケーキやパンを思いつきで買いに出かけることも、街までちょっとお買い物に行くこともなくなり、外食もなくなり、村の中だけで婆さんのように生きていくんだと大袈裟に考えてクサってしまった。
もちろん田舎にもいいことはある、物価が安いとか、環境が静かだとかね。
街の中心近くに住んでいる今、お買い物にそう滅多に出るわけもなく、外食といえばマクド、とその利便性を全くといって良いほど活用してないのだけど、思いつけば行けるというこの距離感が私は単に好きなんだと思う。田舎に住んだら、思いついた程度じゃ行けないもんねぇ。

いずれにしろ、家を探すとしたら坊夫の新しい会社の試用期間が終わって、気の遠くなるほど長いローンが組めるようになるはずの半年後なのだ。
私いつまで夢見る夢子ちゃんを通せるかしらん。