もう10年ほど昔の話。
時計を彼氏に買ってもらう予定だから時計を見に行きたいという友達に付き合って会社帰りにある貴金属店へ行った私たち。
私は当時彼氏もいなくて、もちろん誰からも買ってもらえる予定もなく、付き合いで行っただけのはずなのに、とってもシンプルなエルメスの腕時計に釘付けになってしまった。
畳み掛けるように店員から、今なら無金利ローンが組めますよ、と魅惑の言葉をきいてしまい購入。
日本で独身パラサイト会社員時代が一番お金持ちだったわ。
安月給でも給料ほとんど全部お小遣いだったもんねぇ。。。
まぁそんなかんじで結構安易に買ったこの腕時計だけど、今でもすごく気に入っている。
が、かれこれ数ヶ月前に留め金が壊れてしまい腕に留められなくなってしまった。
最初は普通の時計屋さんに持って行って直してもらおうとしたんだけど、これはエルメスに持っていかないと無理だと言われ、意を決して普段は縁のないエルメスのお店に持って行った。
するとブレスレット部分を全交換しないとと言われ、760ユーロ見積もりだされたんだけど、時計の修理に760ユーロは絶対無理と言うと、じゃあ留め金だけ変えられるかもしれないからアトリエ〔修理工場〕に一旦出してみましょうということになった。
その後、留め金交換の見積もりが225ユーロだという連絡があり、高いのでちょっと迷ったけれどやはりお願いすることにした。
昨日その時計が戻ってきた。
新しい時計を225ユーロで買うよりも多分ずっと嬉しい。
いいものをメンテナンスを重ねながら使い続けるというフランスの風習を身をもって実感中。
これから10年、またお願いね。