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カテゴリ:読書、映画、テレビなどのこと
「徳島で見れない映画を見る会」と言うのに10年ぐらい前から入っている。
文字通り、大手配給の映画しか上映されない(いや、最近はそれさえも上映されない)徳島で、良質の映画を何とかみんなで見ようじゃないかと言う会だ。 毎月1回の例会は楽しみなのだが、この数年は殆ど参加できずに会費ばっかり払っていた(自動引き落としなので、退会手続きをしない限り毎年落ちていくのだ)。 別に映画が嫌いになった訳じゃないが、例会がずっと土日ばかりだったので、1人だけで映画に行くと言う状況にはなかなかならなかったのだ。 今月の例会は金、土曜日だったのでカズが土曜の午後にスイミングに行きだしてフリータイムも出来たことだしと言うので久々に1人で映画に行ってきた。ちなみに、配偶者は大手配給で派手にドンパチがあって、主人公が絶対にしなないと言う映画が好きなので(スティーブン・セガールとか)この手の会には入会していない。 今月の例会はこの映画だった。 約束の旅路。ベルリン映画祭パノラマ部門観客賞他、数々の映画賞を受賞してるらしい。 最初の方は一体何の映画なのかよく分からなかった・・。 エチオピアの北部には、ソロモン王とシバの女王の末裔として黒人のユダヤ人が古代より暮らしていた。彼らは太古の昔から、出エジプト記にしるされた聖地エルサレムへの帰還を夢見ていた。 アフリカが飢饉に襲われた1984年、彼らは混乱したエチオピアを離れて、スーダンの難民キャンプへ移動する。そこにはイスラエルからの飛行機が到着し、アフリカのユダヤ教徒を次々にイスラエルへと運んで救助していたのだった(これをモーセ作戦と言うらしい・・こんな事が実際にあったのだ。これで8000人のユダヤ教アフリカ人が救われたと言う・・その何倍もがスーダンまでたどり着けずに亡くなったそうだが)。 その中に、ユダヤ教徒ではない1人の少年が紛れ込んだ。 父を、妹を、兄を混乱の中で失った少年を生かす為に、母親が少年を無理矢理そこに潜り込ませたのだ。 「行きなさい、行って、生きて何かになりなさい」(原題はこういう意味らしい)と言うのが母親の最後の言葉であった。 イスラエルへ渡った少年は、アフリカの大地と実の母親を捨ててきたこと、ユダヤ教徒だと偽って養父母を騙していることの両面から悩み苦しむ。そして白人社会における様々な差別・・・。 それらと戦いながら成長していく少年。 成人して医師となりアフリカを訪れた少年が見たものは・・・感動のラスト・・。 と、文字で書いても何のこっちゃら全然分からないだろうけど、まあこういう一大叙事詩なのであった。 親子の絆とは? 人間のアイデンティティとは? 色々と多方面から考えさせてくれる映画だった。 次回は日本映画、しゃべれども、しゃべれども これからはまたどんどん例会に以降と思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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