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カテゴリ:日々の診療の狭間で
何を隠そう、いや何も隠してなかったけど、社交ダンスと言うものを習っていた。
習い始めたのは、もう4年ぐらい前になる。 配偶者の患者さんに、スタジオを持って、音楽やダンスを教えていて、彼女ら夫婦自身がアマのトップクラスなんだけども、彼女達を教えにくるプロのダンサーが居るので、個人教授を受けてみないかと配偶者が誘われた。 丁度ダイエットの必要性をひしひしと感じて居た配偶者が2つ返事でオッケーして、ダンスにはパートナーが必要というので、別に僕は興味も無かったけど引きずられていったのだ。 プロの先生と言っても、これからの新進気鋭の若手の先生で、レッスンは非常に厳しかった。 アマチュアがダンスを習う場合、検定試験を受けて協議会に出るのを目指すか、ダンスパーティーで楽しく踊るか・・2つの選択肢があるのだが、先生達はプロなので前者の道を迷わず選ばされたようなのであった。 配偶者などは、襟首をつかまれて操り人形のようにくるくる回されたのが堪えたのか、1年もしないうちに脱落して、月曜日は淡路に勉強に行っているので、その後は疲れるとか(そんなん最初から解っていたじゃん)理由をつけてレッスンをさぼるようになり、やがて来なくなった。 そして、もともとお供で来ていた僕が残った訳である。 僕はどういう理由にせよ、一旦始めたものを途中で投げ出すのは嫌いなタイプだし、ダンスも出来なかったステップが踊れると楽しいものなので、いつのまにか一人でレッスンに通うようになっていた。 検定試験の6級と5級を受けたし、先生達が主催のパーティーでデモも踊った。 デモと言うのは、衆目の中先生と二人だけで踊るのである。 そんなん駆け出しの僕が踊っても良いのかと思うのだが、なんせ踊ってくださいと言われて、じゃあやりますと答えたら、出演料○万円、先生のお相手料○万ですと言う世界なのだ。 このデモは結構勉強になったがストレスにもなった。本番の2ヶ月ぐらい前からは、本来の月曜のレッスンに加えて、土曜日の夜もレッスンに行った。レッスン代自体が1時間6千円とかなので、出演料も含めると結構貢いでいたのじゃないかと思う。 で、本番のデモはとても上手くいった。会場では「あのお方は誰・・」と言うおばさま達のささやきが・・。 ところが、いざダンスタイムになると、そういう女性達にお相手を頼まれても、上手く踊れないのである。 一生懸命デモの難しいダンスを練習したけど、パーティーで踊るような簡単な踊りは先生達も教えてくれなかったし、全く上手く踊れないのだ。 これも困る。 ダンスを続けて行く上で、一番問題となったのは、自分が何を目指すかと言うこのモチベーションである。 競技会を目指すにはパートナーが居るし、とてもそれほど気合を入れて練習する意欲も時間もない。 かと言って、パーティーに頻回に行く時間もないし、一人でパーティーばっかり行く訳にもいかないだろう。 そう考えると、何の為にダンスを習うのかと言う命題に行き当たってしまうのだ。 まあ、この年度末、ダンス以外にバレー、PTA、医師会などで滅茶忙しくて、1週間毎日夜は出て行くみたいな週が続いていたので、子ども達の相手もせなあかんし、これではまずいと思っていたのだが、丁度4月から先生達が今のスタジオを出て、1月に新築した自分たちのスタジオでレッスンを始めると言うのを聴き、丁度潮時かと思った訳だ。 新しいスタジオに移るのに、練習生が辞めると言うのもどうかと思ったが、スタジオの開設祝いのパーティーにも出席して、ここでもデモを踊ったし、まあ義理は果たしたと。 先生達にも理由を話したら、惜しがってくれたけどまあ快く納得してくれた。 と言う訳で、この月曜日がラストダンスだった訳だ。 今まで習ったブルース、ジルバ、タンゴ、ルンバ、ワルツ、スローを一つずつ復習。 最後は一番よく練習したワルツで終わった。 自分のシューズを抱えてスタジオを出る時はちょっとセンチな気分になったね。 まあYOU TUBEなどでも色々レッスンの動画があるので、そういうのを見ながら、また時間があれば始めようと思っている。その時は配偶者も一緒にだな、責任とって。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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