私は旅人。
様々なコーヒー豆を試して歩く浮気な旅人。

長いことマンデリンと仲良くしておりましたが、
ある日突然思い立って旅に出た。

・ブラジル
・コロンビア
・その店独自のブレンド
・モカ
・モカ・マタリ

と渡り歩いてきましたが、
今回は場所をアラブの国からアフリカに移しまして、
キリマンジャロを試してみました。

キリマンジャロはお山の名前。
そのお山はタンザニアにあります。
よってこれもタンザニアのコーヒー。

最近すっかり酸味のあるコーヒーに魅了されてしまったので、
今回も酸味シリーズということで選んでみました。



豆は、
前回のモカ・マタリのカサカサした油気のない豆は、
土ぼこりにさらされたアラブのおじいさんの肌を髣髴とさせるようなところがありましたが、今回は脂ギッシュなオヤジ風。



いや～、
コーヒーというものは豆によってずいぶん味が変わるものです。
最近豆を買ってくる度そのことに感心してしまうんだよ。

酸味は思ったより強くないのですが、
何とも力強い味にびっくり。

思わず「ストロング金剛だ」なんて
バカなことを口走ってしまったよ･･･。

これはこれでまたおいしいこと。
力強くて深い深い味がします。
しかし、酸味があることによって奥行きまであるのですね。

実は、
キリマンジャロを購入したのは初めてのことではありません。
以前に友人からハワイのコナコーヒーをもらったことがあったのですが、コナというのはなんとも平たい味のコーヒーで私にはその良さがまったくわかりませんでした。

ちょっともてあまし気味だったので、
その平たい味にアクセントをつけるべくキリマンジャロを買ってきて併せてみたところ、これが見事に成功してすっかりおいしいコーヒーに変化を遂げたことがありました。

このようなバチ当たりな使い方をしていたので、
キリマンジャロには合わせる顔がなかったのだが、
今回キリマンジャロ氏の実力を知ることができて本当に良かった。

私は興味本位でいろいろな豆に挑戦しているわけですが、
最初の頃の目的は

「自分が好きな味を探してみようかな」

という感じだったのですが、
最近ちょっと変わってきました。

これはもしかすると、
豆を変えることに意義があるのではないかと思うようになってきたのです。

次々と豆を変えていくことによって、
それまで飲んでいたものの良さや味の違いがはっきりとわかるわけです。ずっと同じものを飲み続けていたら、それがどのような性質の豆であるかということに対する感覚が麻痺してしまうからね。

毎回ではなくとも、
たまに変えてみることは必要なのかもしれません。

というわけで、

マンデリンよ、
ますますキミのところへは戻れそうにもないんだ。
もう私のことは忘れてください。


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