耐久歩行
三連休の中日のことです。特に用事もない私たちは軽い気持ちで散歩に出かけたのですが、結論から先に言ってしまうと、江戸川に沿って歩いていた私たちは何と東京湾まで出てしまったのでした。葛飾区の●が出発地点の自宅、江戸川区の●が到着地点です。それまでも中間地点の大きな水門までは何度か訪れたことがあるのですが、そこまで到達するのにも結構な時間がかかっていたのでいつもそこで散歩を終えることになり、いつかこのまま海まで出てみたいというのが私たちの大きな夢でした。(小せぇ夢だ)その日は、翌日も休みであることだし、ちょっと頑張って今まで歩いたことのある距離の記録更新をしてみたいという気持ちがあったのでいつもの散歩よりは少しだけ気合が入っていたかもしれません。江戸川の土手には0.25キロ毎に表示があるのでそれを元に時速を計ってみたところ、最初の一時間の我々の時速は約5キロとなかなかのハイペースです。しかし、いささか飛ばし過ぎたのでしょうね。そのうち急にエネルギー切れを起こして何か食べようと思い立ったものの、江戸川沿いには家か工場ばかりで食べ物を調達する場所など全く見当たらない。へろへろになりつつようやく見つけたコンビニで肉まんなどを手に入れ、店の前で立ったまま貪り食べてまた歩く。(座る場所など無かった)コーヒーでも飲んで休みたいところだったけれど、カフェーなどというものもまず見当たらない。ようやく出現した公園のベンチと自販機が救世主のようでした。普段なら見向きもしない甘い缶コーヒーの美味しかったこと。この時点でもう目が回るくらい疲れていたのですが、この缶コーヒーのお陰で人の体を借りてきたかと思うくらいに回復してしまったのでした。ヘロインでも入っていたのでしょうかね。お陰でその後到着地点である東京湾まではノンストップ。そのうち前方に妙な形の山があるのに気がつきました。これは東京ディズニーランドにあるアトラクションのビッグサンダーマウンテン。ついにこんなものが見えるところまで歩いてきたものかと感慨もひとしおです。日没も近かったのですが、これを見て何が何でも歩いてやるぞと心が決まった私たち。そのうちにシンデレラ城の形までもがはっきりと見えるようになりました。さて、東京湾はいよいよ目の前。東京湾はこの鉄橋の向こうです。はるか遠くに見える美しいシルエットは富士山。これは大きな励みになりましたね。そして江戸川の土手はついに尽き、そこからさらに歩いて出たのは東京湾。左手に見えるのは東京ディズニーランドです。「お父っつぁん、ついに来たね」いや~、長い旅でした。自宅を出発したのが午後1時16分。江戸川の土手に上ったのが午後1時32分。そして東京湾到着が午後5時40分。休憩時間を含めて約4時間の旅でした。東京ディズニーランドの灯りが目にしみます。この後近くにあった駅まで歩き、そこからはバスを2本乗り継いで帰ってきました。普段ならこういう場合私はバスの中で居眠りしながら帰ってくるのが常なのですが、今回は偉業(?!)を成し遂げたという興奮のため、疲れは吹っ飛び目は冴える始末。この日は多く見積もっても17~18キロは歩いたに違いないというのが私たちの当初の見解だったのですが、その後夫があらためて計測してみたところ、歩行距離 21.1キロ(コンビニに寄った道を含む)歩幅を80センチと仮定すると 21,603歩消費カロリー 1,026kcalと出ました。消費カロリーは夫の年齢と体の大きさでの計算なので私に当てはめると若干違いがあるかもしれません。さらに平均時速を上回って歩いている私たちの消費カロリーはもう少し多いかもしれませんね。この日はいつも以上によく眠れるに違いないと思っていたのですが、何故かその晩私はハイになっており一向に眠気が襲ってこない。あのヘロイン入りの缶コーヒーが効いているのか、偉業を成し遂げた興奮が全く冷めないのか、それとも歩きすぎて血の巡りがよくなりすぎたか。交感神経が副交感神経に変わることはなく、結局ほとんど眠れずに朝を迎えたのでした。ツラかったよ。***さて激しく歩いた翌日ですが、足が痛いということもなく二人とも元気そのもの。で、「二日酔いには迎え酒」という論理の元に私たちは凝りもせずにまた歩きに出かけたのでした。墨田区をほっつき歩いていたのですが、この日の歩行距離は9.2キロ。しかし、感想としては「こんだけ歩いたのにこんだけか~」。きっと私たちの感覚はおかしくなってしまったに違いない。富士山