「テルは動物園の飼育係りです。
テルの動物園の動物たちが元気でいられるように一生懸命お世話をして下さい。
約束です。」
都古ちゃんとの約束のため、テルは一生懸命働いています。
古賀さんも三浦さんも、テルのよき理解者になってくれました。
仕事の休みの日には自転車で出かけますが、同じ道しか通ることができない。
「寄り道」
テルにとっては、考えられないこと。
多分、すごく不安で、怖いことなのかもしれない。
だから、亀田さんについて行く事ができない。
「決まった道」を外れること…それは「怖いこと」。
その頃、幸太郎はプレッシャーに耐え切れず、塾の試験でカンニングをしてしまう。
それが母親の真樹に知れて怒られてしまう。
「お母さんに恥をかかせないで!」と…。
自分が何の為に塾に行っているのか分からなくなってしまった幸太郎は塾をサボり、
テルの動物園に行ってしまう。
テルの仕事する姿が幸太郎には輝いてみえたのかもしれない。
幸太郎の中で「輝明叔父ちゃん」が大きな存在になっているのが分かる。
とても楽しそうにテルの仕事姿を見ている。
ここで、幸太郎が絵が得意なのが判明する。
「絵画教室」に通っていたのだが、今は行ってない幸太郎。
きっと行きたいんだろなぁ、とあたしは思った。ら、やっぱりそうだった。
毎日のように塾をサボっては動物園に来る幸太郎だが、
時間調節のために「ちょっと遊んで」から帰るようになっていた。
もちろんテルは一緒には行けない。
「決まった道」を外れることができないからだ。
そして、とうとう事件が起こってしまう。
幸太郎が塾をサボっていること、「ちょっと遊んで」から帰ると言ったこと、
テルだけが帰って来てしまったこと。
なかなか帰ってこない幸太郎を心配した真樹は輝明を責めてしまったのだ。
「いつかこんな事になるんじゃないかと思っていた」
輝明は一人部屋に戻り、ツールドフランスのビデオを観ている。
でもその表情はいつもと違っていた。
何も知らず帰ってきた幸太郎は輝明の部屋に行くが、
そこにテルの姿はなかった。
きっと幸太郎を探しに行ったに違いない、妹のりなは確信する。
幸太郎は真樹に反抗して、一緒に探しに行った。
そしたら、確かに輝明はあの境界線にいた。
そこから先は絶対に輝明の行けない「決まった道」ではないから。
絶対行けない道…
だけど、輝明は震えながら、震えるその足でペダルを漕ぎ出した。
幸太郎を探すため、輝明は生まれて初めて「決まった道」を外れた。
またテルに泣かされた。
そして今回、真樹も気づかされたことがあった。
幸太郎の母親として忘れていた大切な物を。
それは、「笑った顔のおかあさん」
絵画教室に通っていた頃に描いた絵の中に「だいすきなおかあさん」という一枚があった。
その絵の真樹は笑っていた。
メガネ屋さんで、輝明と幸太郎が真紀に言った「笑った顔」
その意味を知ったのではないでしょうか。
今回の「事件」で秀治、真樹、幸太郎の家族は変わると思う。
輝明を通して、失っていた大切な何かを取り戻したのではないでしょうか。
あたしはまたまたテルの姿に胸を打たれ泣かされました。
草なぎ君、すばらしです(T-T) ウルウル