４月から年中で入園する子たち６人が私のクラス(年少組)に「体験」にやってきた。
　１学年１クラスなので、私のクラスの子、プラスこの子たちで、４月から年中クラスがスタートする。
　
　同い年だけど、３歳で入園した子と４歳で入園する子。やっぱり違う。
　幼稚園の生活の流れがすっかりわかっている子たちは、落ち着いて先生の話が聞けるし、片付けもおやつの準備もスムーズだし、自分で何でもしようとするし、新しい友達にはわからないだろうからと世話を焼いてあげようとさえする。
　かたやこれから入園する子たちは、同じ年だし別にものおじするでもなく参加しているんだけど、やっぱり１人１人好き勝手にやってて、興味がないこと(片付けとか)には見向きもしないし、友達のために何かしてあげようなんてことは思わないし、してもらっても「ありがとう」なんてことも言わない。
　
　そりゃあ、一年間毎日幼稚園に来た子と、来てない子が同じだったら、私は一年間何をやってたの？ってことになっちゃうよね(^^;)
　確かに、３歳で入ってきた子たちは、人間関係という面から見て、一年間で大きく成長したと思う。
　
　…とは思うんだけど、一年早く幼稚園に入ったからといって、ずっと前を走れるわけじゃなし、来年の今頃はたいした差はないと思う。
　
　じゃあ、この一年間は無駄だったのか？というと、そんなこともない。
　同じになっちゃうとしても、そこに至るプロセスを、一年間かけてじっくり歩くことができた。急がずに焦らずに、早く早くとせかされずに歩くことができた。何度も同じようなことでケンカして、何度も仲直りして、友達の様子を見ては真似をしてみたり、年長組の様子を見て憧れたり、できもしないことに挑戦してみたり、泣いて友達になぐさめられたり…。
　小さいだけにスピードはゆっくりだったけど、その分、目的地までの道のりを行ったり戻ったり、道草したりしながら友達と一緒に歩くことができた。それって、幸せな歩き方だったなと思う。私自身、焦ることなくひとりひとりの成長をゆっくり見ながら過ごせて、幸せな一年だった。
　
　でも、幼稚園に行かずに、お家でほのぼの過ごすのも幸せな一年だったと思うし、幼稚園という社会にもまれながら(？)苦あれば楽ありの一年も楽しかったと思うし、どっちがいいということもない。子どもたちは自分の道を最大限に生きてきたと思う。来年度の成長もまた楽しみだな(^^)