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カテゴリ:幼稚園のこと
3歳児ちゃんの世界は自分を中心に回っている。
自分のものは自分のもの。他人のものも自分のもの。 人のものだと思ってなんかいないから、「貸して」とか「ちょうだい」なんて言わない。人のものだって黙ってひょいと取ってしまう。相手が逆らおうが泣こうがおかまいなし。 「ほしいときは、ちょうだいって言おうね。」 「使いたいときは、貸してって言うのよ。」 と根気よく教えていくのが私のしごと。 まあ、そのうち、だんだん言えるようになる。(言えるようになると今度は、「貸してって言ったのに貸してくれない!!」ってのが問題になるけど…。) だいたいが、人のものを取ってばかりいる3歳児だけど、中には気前のいい子もいる。 みんなで小麦粉粘土をして遊んでると、人の粘土を無理矢理ちぎって取ったり、机に置いたらすかさず取ったりする子が多い中で、 「あげる(^^)」「あげる(^^)」「あげる(^^)」 と回りの子につぎつぎと粘土のお団子を分けてあげている子がひとり。 きっとおっとりお育ちになっているのね。 「まあ、Kちゃん、やさしいね。くれるんだって~。ありがと~。」 と感心しつつ、他の子たちも少しは見習ってほしいわ…と思っていると、 うしろからその子のお母さんの声が… 「Kちゃん!人にあげるばっかりしないで自分も遊びなさい!」 おっと、そう来たか。 (注:うちの市の3歳児保育は、4、5月は「親子通園」といって親も一緒にいて保育に参加しているので、毎日が参観日状態。) 気前よく人にわけてあげるって、いいことだと思うんだけどなあ。無理矢理取られてるわけじゃなく、あげている本人も楽しそうにニコニコしてるし…。人にあげて喜んでもらえるのがうれしいって、すごく素敵なことだと思うんだけど。 その子のお母さんとしては、Kちゃんの「人の良さ」が、はがゆいんだろうなあ。「人のものを取るくらいたくましくなくちゃ!」「いつも人にあげてばかりで損ばっかり!」とでも思っているんだろうか。 「思いやりのある子になってほしい」「優しい子になってほしい」なんてみんな口では言いながら、心の中では自分の子に損はさせたくない、人の犠牲になんかなってほしくない、って思っているのかしら。 お母さんたちの本音が見えたような気がするなあ…(^^;) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.05.09 07:38:03
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