廃用牛
TVで、畜産農家の人が「廃用牛」と呼ばれる、年老いた牛など3頭を安楽死させて土に埋めたという取材を報じていた。もともと食用として生かされてきた牛にとっては、屠殺されるよりは良かったのではと思う。畜産農家の人だって、食用のために動物を育てることは決して快い仕事ではないだろう。万一、牛に病気が発見されることを危惧してのこともあるが、自分の目の前で獣医師による注射で安楽死させ、土に埋めた農家の人に、動物の生命に対する尊厳と愛情を感じた。 数年前、中国で豚の病気(口蹄疫)が発生した際に、なん百頭もの豚が生きたまま、土に埋められた。まるでゴミ同然に、トラックからざざざーっと穴に捨てられたのだ。新聞記事に掲載された写真が今も脳裏に焼き付いている。こういう現実は沢山ある。動物たちはどんなに苦しんでいるだろうか。だから、なにも知らずに食べるのはよくないと思う。私達の為にも、動物のためにも。