注連縄
注連縄と言えば神社などでご神体となる巨岩や巨木に巻いてあるイメージですが、私の子供のころは春と秋のお祭りのときにみんなの家の前を飾るものでした。 子供たちは近くのお寺さんへ集められてわら縄にしめ飾りを取り付ける作業をさせられ、それから数名の大人の世話役さんと一緒に近所中の家の前を注連縄で飾っていきました。町内中の家にそうしました。 これは今考えると「結界」を張り家々を浄化する行事ですよね。子供のころの私は作業が終わった後に配られるお菓子が目当てで一生懸命お手伝いをしていたものです。5,6回くらいはこういう行事を行いましたが、いつのまにか子供たちの数も減り行われなくなりました。 でも町の家々が注連縄で飾られて行く、その光景は今考えると神聖であり異様でもありました。金沢の一地域だけで行われていた行事だったのか?たぶん今でも能登の奥の方の町辺りでは行われているのではないかと思います。たぶん子供たちではなくてお年寄りの手で行われているでしょう。こういう古くから伝わる行事はきっと霊的にとても大事なものだったように思います。