|
カテゴリ:読書感想文
体調がいまいちなせいで読書が進んでます。本を読むのはそこそこ疲れるけど、つまらないテレビを見るより疲れない。
世界は村上春樹をどう読むか(国際交流基金企画/文藝春秋) 村上がカフカ賞をとってさらに「ノーベル賞をとりそう」と話題になっていたころに出た本。結局賞をとらなくて文藝春秋としては売り上げのあてがはずれたかもしれない。買ってからしばらく放ってあったが、こんなに面白いんだったらもっと早く読めばよかった。 わたしは村上春樹のファンを辞めて3~4年経つけど、ひととおり村上を読んできた経験と基礎知識を持つ者にとって、これはとてもわかりやすく興味深い国際社会学の本だった。 翻訳という地味な仕事をしている人が世界中から日本に集まって、東京、山中湖、札幌、神戸と移動しながら、ひとりの同時代の日本人作家を肴に飲んだり食べたりしゃべったりして楽しく過ごし、それをまた多くの日本人が聞いたり読んだりして刺激を受けるなどというのは、なかなか素敵なことじゃないですか。国際交流基金が他にどんな活動をしているのかよくは知らないけど、これはいい仕事したね、と感謝申し上げたい。 自分は村上春樹熱は冷めたけれど、海外小説の翻訳好きは当分か一生か続くと思う。世界の翻訳者のみなさん、がんばってください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年05月21日 22時53分12秒
コメント(0) | コメントを書く
[読書感想文] カテゴリの最新記事
|
|