テーマ:今日見た舞台(965)
カテゴリ:ダンス・舞台・ボディ
青山劇場にTHE CONVOY SHOWを見に行った。 見たいなあとは思いつつ、まだ見たことがなかったが、 大学時代の友人Kちゃんがチケットを取ってくれた。 今回は俳優すまけいさんを迎えての「うみわたれ」。 すまけいさんの演技は素晴らしくて、泣けた。 メディアで見て勝手にイメージしていたものとは少し違った。 ダンス、タップ、歌、芝居をぜんぶ詰め込んだ舞台なので、 もっとレビュー的なものだと思っていたのが、物語がより重要だったし、 男くさい雰囲気だと想像していたのが、案外ソフトな印象だった。 が、とりあえず初めてなのでそのまま素直に受け取りつつ、見た。 舞台装置はなかなか興味深いつくりだったし、構成も工夫がもりだくさん。 それぞれが楽器までやってしまうのは驚いた。 ほんとに何でもあり、だ。 6人のうち、特に気になった3人について。 主宰の今村ねずみさんは少年のようだった。 50歳という年齢が信じられないくらいだ。 あんな小柄な身体に、爆発的なほどのエネルギーがつまっていること自体、 驚異的だ。 以前テレビのドキュメンタリーで見たときとまったく違って 非常にスマートでエレガント、そして瑞々しかった。 永遠の少年、なんだろうか。 舘形比呂さんは、コンボイに出る前からジャズダンスの世界で知っていたけど、 変わらぬ線の美しさ、いや昔よりさらに鍛えられているように感じられた。 ジャズの群舞ではつい見てしまって、目が離せない。 透けた衣装をつけたソロのシーンは、あえて狭い空間で最大限肢体を駆使して踊り、 かえってエロスがあふれかえっていた。 性別を超えた美しさを放っていた。 石坂勇さんはちょっとくせがあり、特徴的で、タップダンスが見事だった。 HIPHOPっぽい踊りも一番似合う。 勝手に想像するに、初期の頃のコンボイの雰囲気を 一番残しているパフォーマーなのではないだろうか。 一見泥くさそうで、でも上半身のしなやかさがはっとするほど印象的。 こういうダンサーを見てしまうと、またタップがやりたくなってしまう。 本当にかっこいい。 もっと男くさい、泥くさいというイメージだったが、 回を重ねるごとに、またメンバーの入れ替わりによって だいぶ洗練されたのだろう。 年齢が上がるにつれて、脂ぎった感じが抜けたのかもしれない。 それにしても2時間半の間、休憩なしであれだけ動き回るのは 相当ハードな舞台で、それだけでもすごい!と思ってしまう。 ダンス、ダンス、ダンス! ダンスを見ていると身体があつくなってくる。胸焦がれてしまう。 ちょっとだけ残念なのは、大劇場すぎること。 ぜいたくなことだけど、マイクなしで、タップの音と振動を直に聴き、 汗が飛び散るのが見えるくらいの小さな小屋で見てみたいものだ。 初期のころはTap Tips(なつかしーっ!!)から始まったそうだから、 どうも私はそういうイメージから抜け切れないでいる・・・ 寝て見る夢と、目覚めていて見る夢。 最後のすまけいさんの演技やせりふに思わず涙してしまった。 すまけいさん演じる"おいちゃん"の夢。 こうやってみな還っていくものなのだろうか。 模索し続け、もがき続けている今の私にタイムリーなテーマの舞台だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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