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カテゴリ:読書
ちばあきお「キャプテン」は、名作。 もちろんぼくは連載当時のことは知らないんのですが、このマンガをジャンプが連載していたと聞き、「なんて恵まれた子供だ」と思いましたよ。 「キャプテン」は野球マンガですが、魔球もすごいライバルもかわいいヒロインも登場しない地味度150%のマンガです。 努力、がんばる、練習、試合、特訓。 これしかない。 試合で勝ったら次の試合に向けてがんばる、試合で負けたら次の試合に向けてがんばる、ひたすらがんばる。 がんばることは、今の世の中では「おいおい、そんなこというなよ」「がんばるってかっこわるくね?」とタブー視されているので、今ではこんなマンガがうまれることはもうないでしょう。 だって、結局最初から最後までがんばるしか言ってないんだから。 しかしこのマンガがすばらしいのは、がんばるというそのことにこそあるというんですけどね。 個人的には、谷口たち墨谷二中は地区大会の三回戦くらいまでしか進めなかったほうが物語としてよかったんじゃないのかと思うんですが、全国大会で優勝しちゃったりして、それはそれでどうかと思う。 でもまぁ、作品を書いているうちに「ここまで練習したら、この試合勝たないとまずいだろ」となってしまうことがあり、結果的に作者の思惑を外れてキャラが強すぎるようになってしまうといったことは、よくあるのです。 これが他の作家であったら、登場人物が死ぬことにして、物語にブレーキかけたりするのですが、ちばあきおの性格では、しかもキャプテンというマンガの性格では、誰かが死ぬわけにもいかない。(しいてあげるなら島田か牧野) で、練習練習できて、しかもイガラシという天才を登場させてしまったことにより、「これは思ったより強くなっちゃうなぁ」であり、「ここで負けたらおかしいよなぁ。あ、次もそうか」となっているうちに全国大会優勝してしまったんではないかというのが、ぼくの感想。 本当はちばあきおは、なんてことない中学生のなんてことない日常を書きたかったんだと思います。 でもたとえ三回戦負けでも、それでも谷口はがんばっていたのだと思いますよ。 彼は、かっこいいです。 今のジャンプには、見るべきものはあるのでしょうか。 ワンピースを見てもシャーマンキングを見ても、後に残るものはないのではないかと思ってしまう。 冨樫義博はあいかわらず背景書いてないし。 「ヨシりんでポン!」という冨樫義博が「幽々白書」を本人の意思により強制終了する経緯をつづった本にある言葉、 「幽遊白書の連載中、何回か一人で原稿を上げたことがあります。全てストレスがピ―クに達している時です。理解してもらえるかわかりませんが、原稿が満足にできないことによって生じるストレスを解消する方法が「一人で原稿を上げること」なんです。その結果その週の原稿は惨々たるものでした。背景も人物もなぐり描きです。」 ちばあきおがその後、自ら命を絶ってしまったことなど思うにつれ(キャプテンは月刊でしたが)、週刊というサイクルは決してマンガのためにならないのでは、と思った。 とりたててニュースもないのですが、ちょっと気になったのがこれ。 「帯広式豚丼」が大人気 やや厚めの豚ロース肉を炭火で焼き、濃厚なたれで味付け-。 大手牛丼チェーンが始めたものとはかなり違う豚丼(ぶたどん)が、70年の歴史を持つ「発祥の地」北海道帯広市で人気を集めている。 写真をみて、「うまそうだなこりゃ」と思ったのだが、さすがの大食い道楽なおれでも帯広まで行くことはできないっす・・・ と思ったら、東京でも食べられるみたいなので試してみたいものだ。 元祖 豚丼のぱんちょう(帯広名物発祥の店) BSEの件以来、牛丼屋がいろいろな代替メニューをつくっては、ぽしゃっているのだが、そのどれも 「とりあえずこんなのつくってみましたぁ~」 と投げやりな感じがして、食べてみるとこれがまたどうでもいい味。 でもこれ、うまそうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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