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2006/03/12
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カテゴリ:日々なる雑感
 今日、テレビを見ていて気持ち悪くてしょうがないことがあった。
 一週間のニュースを振り返ってざっと放送するような番組を見ていて、スポーツの話題では浅田真央やらWBCやらの話題をやっていた。
 ぼくが興味あるのはひとつだけ、亀田興毅の試合を映像で見たかったからその番組を見ていて、いつ問題のシーンが流れるかと待っていた。
 問題というのは、相手を倒したのがボディなのかローブローなのかということ。
 その場面を、ぼくは写真では見たけれども動画としては見ていないのである。


 格闘技のマニア間では「まぁローブローだわな」という意見が多数を占めているのだが、マスコミでは触れていない。
 実際のところはどうなんだろう、という興味があった。
 また、それをテレビはどう扱っていくのか、と。
 それまで見た新聞やネットの反応は「ボディへの強打」であり、せいぜいが「ローブロー気味」というもの。
 テレビはこれを、どう扱うのか。
 このニュースを扱う以上、問題のシーンも放送しなければならない。
 さあどうだ、と関口宏の番組見てたんだが、これがせこかった。
 問題の場面になると急に亀田の背中から撮ったカメラアングルになって、肝心のパンチが当たっている部分は見えない。
 そして関口宏がバカみたいに「これはあっぱれですよ!」などとおっしゃって、ローブローであるか否かという話題にすらならなかった。


 しかし、ぼくが見た写真では明らかに金的入ってる。




 これがローブローでないというのか。
 タイムに02:01とあるので、これはKOショットではなくその前の攻防なのだろうが、レフェリーはこれを反則と取ることをしていない。流しているのである。
 亀田の攻勢で進んでいた試合なので、故意にローブローを打つような場面でもなかったのだろうから、「狙った」ショットではなく、「当たってしまった」ショットなのかも知れない。
 しかし、これだけはっきりと金的に入っているのだから、相手ボクサーに回復の時間が与えられるなど、何らかの処置はとられて然るべきだろう。


 亀田興毅は、日本ボクシング界が手にした久しぶりのスターである。
 現在、日本には世界チャンピオンが四人もいるが、その名前をすべて言えるなんて人は、ボクシングのことを相当好きな人でもなければいない。
 以前の辰吉丈一郎や畑山隆則のように、ボクシングファンの枠を越えて一般にまでその存在が届くようなボクサーが久しぶりに現れたことで、JBCが大事に育てたいのはわかる。
 マスコミも、ケチつけて出入り禁止になったら困るから、誉め称えるのはわかる。
 安直なマッチメークをするJBCにも、ジャーナリズムの精神に欠けたマスコミにも、いずれにも問題はあるが、苦しい事情というものがあるのはわかる。
 わかるが、賛同はできない。


 亀田が強いのは知っているが、どこまで強いのかというと、疑問だ。
 今までの相手は峠を越えたタイ人が多く、タイ人が実力査定の対象にならないというのはキックボクシングでもボクシングでも、常識である。
 現役のランカーならともかく、元○○なんていう選手のほとんどは実質引退した選手であり、単にカネになるから日本まで来て試合をしているだけだ。彼らに共通するのは、見事なまでのやられっぷり、倒されっぷりであり、それはチャンバラの斬られ役のように見事なのですよ。
 JBCは、本気で亀田を世界王者にしたいのなら、そろそろ日本タイトルへの流れを作って、対戦相手として日本人をマッチメークするべきだろう。
 マスコミには、亀田のマスコミ受けする言動に飛びついて、提灯記事を書くだけでなく、そこで起こったことを報道する姿勢を持って欲しい。
 都合の悪いことは隠して、ただただ誉め称えるというのでは、ジャーナリズムの精神の欠片もない。
 亀田が勝っているうちは称賛して、そして亀田にボロが出たら一斉に叩き出すというのがマスコミの基本姿勢なのだろうが、それはライブドアの堀江貴文前社長に対する扱いと相似している。
 今までさんざん持ち上げておいて、何かあったら地の底まで突き落とす。
 そんなくだらないマスコミに踊らされることなく、亀田には勝手に強くなってもらいたいものである。
 本当はあんまり興味ないんだけどね。





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最終更新日  2006/03/12 03:47:03 PM
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