『あかんべえ』宮部みゆき 感想
シンメトリーっぽい装丁なんだなーと、今画像貼って分かっちゃった。江戸・深川の料理屋「ふね屋」では、店の船出を飾る宴も終ろうとしていた。主人の太一郎が胸を撫で下ろした矢先、突然、抜き身の刀が暴れ出し、座敷を滅茶苦茶にしてしまう。亡者の姿は誰にも見えなかった。しかし、ふね屋の十二歳の娘おりんにとっては、高熱を発して彼岸に渡りかけて以来、亡者は身近な存在だった―。この屋敷には一体、どんな悪しき因縁がからみついているのだろうか。江戸時代が舞台なのに、難しい言葉が全くなくて、すらすら読める。コレ初心者に最適でさァ♪主役の12歳おりんちゃんは無邪気で健気でかわいいヒネ勝との今後発展しそうなプチラブ物語が微笑ましいしー(≧∇≦)_彡☆そんな健気さは私には、嫌味っぽくなくわざとっぽく見える事なく、素直に受け入れられました。表紙しか挿絵がなくてもべっぴんさんなんだろうなーって思わされる。でも12歳にしてはちょっと幼すぎた口調とかではなかったかなー。もうちょっと低くても。まっ、江戸時代ではこれも普通だったのかな。1人1人の生い立ち、今に至る環境が細かく、それなのに簡潔に描かれていてちょっと嫌なヤツでも生きた人間が皆際立ってる。もちろんお化けさん達も。というか、こっちがメインだから、お化けさんの方が魅力的 イケメンの若いお侍さん、玄之介さん。 色っぽい艶やかな姐さん、おみつさん。 あかんべえでおりんを嫌ってる様に振舞う少女お梅。 屁理屈で頑固者のおじいさん、笑い坊。 そして、優しい心を持ってるのに過去にしばられて暴れてしまうおどろ髪。幽霊なのに人間よりも人間っぽくて、魅力たっぷり。だからこそ、「私のイメージはこの人かなー」なんて妄想が膨らむってもんだい!自分の目の前に現れたら怖いだろうけど、玄之介さまだったらいいかも←どこまで惚れたんだ...。そのお化けさんだけじゃないけれど、心理描写の鮮やかさからか、生きた人にお化けが見える理由が、霊感が強いという次元の問題じゃなく、心の闇がもしかしたら自分にも通じるところがあるんじゃないか、現代社会の問題も描いてるんじゃないかと思ったりしてすんなりと理解できました。お梅ちゃんが最後になってやっと登場という位に印象が薄かったけど、こうきたのか!最後の為にもったいぶってたって感じがする「大っ嫌いなおりん、おまえは生きてるんだから!」大嫌いってのは、義理とはいえ父母のいるおりんに対する妬みもあるってことかな。生きてるんだから!ってのは卑屈に生きないで欲しいという願いも入ってるんじゃないかと私は考えました。島次に憑いた銀次とは対照的でした。謎と応援メッセージを一つずつ。玄之介さんが何でお寺に乗り込んだのかがやっぱり理解できませんでした( ̄~ ̄;)??誰か好いた人の為~とかだったら面白かったのに...。開店早々のふね屋さんを襲った数々のお化け騒動。30年前の事件も決着をし、お化けさん達が無事成仏した事は、物語として最高に面白いエンディングだったけど、ちょっと現実的に考えてしまったら、ふね屋さんがかわいそうでかわいそうで(笑)描写が素晴らしい美味しいお料理も作る度にぐちゃぐちゃだし...がんばれ!ふね屋!!~本日の脳内妄想~実写化するなら玄之介さまには堺雅人さんキボンヌおみつのイメージは杉本彩さんでした(笑)~♪TB先リスト♪~素敵な感想拝読しました\(^o^)/どうもありがとうございます!!すいません、TBも頂戴いたしましたが勝手にリンクさせて頂いてます~。ながら日記さま ・:*:・゜美味しく過ぎる毎日・:*:・゜'さま(上巻)たまひめ日記さま ながし読み日誌さま出し入れ記録☆いんぷっとあうとぷっとさま 読書と時折の旅 (風と雲の郷本館)さま