『太陽の塔』 森見登美彦 感想
新潮社のカバープレゼントに釣られて、本屋さんがオススメするコーナーに置いてあった本作を手にとりました。買おうか悩んでいただけだったはずなのに...。そんな私にエサを与えないで下さい角川のも買っちゃったよ...orz来年は気をつけよう♪私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった!クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想力の他に何も持たぬ男が無闇に疾走する。失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ、日本ファンタジーノベル大賞受賞作。青春って何...( ̄▽ ̄)ノ_彡☆エサに釣られたとはいえ、面白かった本作。でも最初はイライライライライラ...エンドレスIRAIRAストーカー男を肯定しまくったこの作品のどこが青春だぁぁぁ!?とな。さえない男の話が散りばめられすぎてひらすらムカムカ。ストーカー犯罪とは異なるとか申すのなんて、イタイイタイ。どうしてもアキバ男を連想しないわけにはいかず、平気で「飾磨氏ィ」とか言っていそうです。そして最大の批判は、読むのを止めようかと思ったこと。そんなの思ったのなんて初めてですよ、チキショー。420円返せ!!←せこっΣ( ̄□ ̄;)とか。でも所々で私の大好きな失笑が出てくるんですねーヾ(@^▽^@)ノだから♪♪止められませんでした。小説家として活躍する人の、遠い昔の思い出話を聞いているようでした。まぁね、ストーリーは面白いなーなんて思えなくても、語りが面白いとどうしても引き込まれます。そして、後半やっと、波に乗れてホッとしました(笑)どこでスカッと爽やかに青春小説なんだなーと理解できたのかはさっぱりなのですが、基本、男性目線ですから私には分かってないのかもしれません。まぁね、でもいつの間にか、「男汁」に慣れてきた自分がおります。ちょっと嫌でしたΣ(ノ°▽°)ノエヘ。叡山電車がやたらと出てきますが、その風景がトトロの森みたいで好きです。「森」って単語が結構出てきたので、何となく想像。「鷺の森」って地名?が何となくオサレなイメージですが、京都の方いかが(笑)?そして、本作は一人称語り。もう一度読み直すのはめんどくさいんですけど、主人公の名前って何だっけ...で出た?京大生、偉いか?と、また批判してしまいそうですが、一人称で語られる本作は、京大生ならではの溢れた知識がなければ語られないもんじゃないかとも思いました。そのおかげで、上手に表現されているんですよ、”トトロの森”が。と言っても、ほんとの森ではなく、水尾さんの脳内だったわけですが、いつの間に侵入したんだい?ってびっくりしちゃいましたよ。入っていくのが自然すぎたんでしょうか。太陽の塔というタイトルにしては、太陽の塔があまり目立ってなかった様に思います。しかし、古い町並みを縦横無尽に走る主人公と、20世紀を象徴する現代に聳え立つ太陽の塔という物を比較するには面白かったかな~~。(めっさ関係ないんですが、太陽の塔にはくもりな表情もあります。実物見るまで知らなかったので驚きィィ)解説を読んで「まなみ号」が分かりました。水尾さんの名前が「まなみ」だと、最後に明かされるんだろうなーと思っていたのですが、違っておりました。森見さんがファンだそうですね。でも明らかにされるのならば、きっと「水尾まなみ」って名前だったんじゃないかなーって思ってます青春をこんだけ楽しく?謳歌できるっていいんじゃね?って淡々と思ってしまうだけでした。うーん、私みたいな歳いったおばさんじゃなくて、青春真っ盛りの男子大学生とかが読んだらまた違った印象を受けるんじゃないかなと思いますわ。しかし、やっぱアキバ系が少し入っているから、イケイケ男子ィには受け入れ難いかもしれませんが。褒めてんのか何なのか分からんなくなってきた...orz素敵な感想拝読しました~~。ありがとございまっす\(@^o^)/あと、下記の”トラックバック”からのリンクも拝読しました!!No Story, No Life(pear_pictureさん) まったり読書日記(エビノートさん)マロンカフェ ~のんびり読書~(板栗香さん) "やぎっちょ"のベストブックde幸せ読書!!新・たこの感想文(たこやきさん)自由の森学園図書館の本棚さま