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カテゴリ:トルコ
年に2回、日本のお盆のようにトルコにもお墓参りを必ずする時期があります。ひとつがラマザンのあとのラマザンバイラム、そしてもうひとつが犠牲祭の時のクルバンバイラム。
トルコのお墓、外見は日本のお墓の“横型”といった様相。火葬はしないので、亡くなった人を綺麗に洗い、白い布でつつんで直接地下に埋めます。キリスト教のような棺はありません。その上に、大抵は大理石で周りを囲み、さらに“墓石”にあたる名前などが書かれた石が置かれます。 決まった形はなく、シンプルなものから凝ったものまでいろいろ。その時代時代によっての“流行”もあるようです。 お墓は“個人専用”。家族で一緒に入るケースはあまりないようです。なのであちこちに散らばるお墓を探し当てながら、夫くんのお祖父さん2人、お祖母さん一人の3箇所でそれぞれお墓参りです(同じ敷地内ですが、車でまわるくらい広い)。お墓には“番地”が割当てられているのでそれを手がかりに探します。(毎回迷います・・・) 墓石には故人のフルネーム・誕生年・没年はもちろん、人により、どこ出身、職業は何だったか、そして家族からのメッセージ等が書かれています。メッカに巡礼に行った人の墓石にはそのことを示す“Haci"という言葉も刻まれます。 お墓の“囲い”あたる部分の内側は大抵土になっており、家族によっては木や花などを植えています。また囲いの外に埋葬と共に木の苗を植えたりもします。 お参りに来た家族は、コーランからの章を(お墓参りのときに読む章がある)読みます。私はまだ数えるほどしか知らないので、心の中で知っている章を唱え、あとは勝手にいろいろ祈ってたりします。 *** 人からよく、遠いトルコまで日本に家族を置いてよく嫁いだね~、と言われたりしますが、自分の中では結構当然の成り行きでここまできたので、大決心!というのは特になかったのです・・・ が、こうしてお墓参りに行ったりすると、やはり、“死んだらこうやってトルコの地に埋められるんだなあ”と考え始めてしまい、遠くに嫁に来たもんだ、と思ってしまいます。日本の両親より先に死んだらことが面倒になりそうなので、とにかく彼らよりは長生きできるように願うばかり。 それから、どうしても一人で埋められるのが嫌なので、“私が死んだらその隣に土地を買っておいて、隣同士で眠ろうね(半分涙目)”とついつい夫くんに懇願したりも。 お墓、やっぱり死について、そして生について考えてしまう場所です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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