マックス爺のエッセイ風日記

　　


　私達に深い感動を与えてくれたソチオリンピックが、昨日で終わった。連日の観戦で興奮し、寝不足気味だったあの日々。ソチは黒海に面し、ロシアの避暑地でもあり、避寒地でもあると言う不思議な土地だった。ひょっとしたらオリンピック施設の工事が間に合わないのじゃないかとの懸念もあったのだが、何とか支障なく競技は続けられた。スキー種目を行う山岳地方が、雪が不足して地面がむき出しだったことには驚いたものだ。






　あなたはどんな種目をご覧になりましたか。そして、どんな種目や選手に感動しましたか。それは個人によって違って当然ですね。でも日本人選手がテレビの画面に出ると、自然と応援したくなりました。彼らが頑張った結果、取れたメダルの数は８個でした。ある外国の予想では、日本が取れる金メダルは２個とのこと。私も下馬評ほど多くはないと思っていましたが、なかなか厳しいものがありました。






　中には、どうも採点の内容がおかしいなと思う競技もあったと感じました。自分の国の選手を勝たせたいのは、ジャッジも一緒。ある競技で特定の国の優勝が続くと、ルールを改正したりしますね。そんなの改悪じゃないかと思うんだけど、スポーツの世界もなかなか厳しいもんですねえ。

　プレッシャーとの戦いも大変なもの。ワールドカップでは簡単に優勝しながら、４年に１度のオリンピックにはやはり「魔物」が棲んでいるのか、特に若い選手が受けたプレッシャーは凄かったと思います。世界の強豪が上位を狙っているんだから緊張するのは当然だけど、自分で自分をコントロールすることの難しさを改めて感じさせられた今大会でもありました。






　それにしても日本選手は良く頑張りましたね。１５歳で銀メダルを取ったハーフパイプの平野選手、７回目のオリンピック参加で４１歳のレジェンド葛西選手がジャンプ競技で取った銀メダルと団体の銅メダル。どちらも年齢を感じさせない気迫でしたね。

　今度のオリンピック報道で、日頃から資金不足に悩み、日頃からアルバイトなどで資金を稼いでいる苦労話を知りました。政府はもう少し選手の育成に予算をつけても良いのではと感じた次第です。両親の死や家族の病気、あるいは選手自身も病気と戦いながらの競技生活を送って来た人がいることも知りました。そんな苦労を重ねながら、世界のトップ選手と戦った日本人選手に大きな拍手を送りたいです。





　メダルは取れなかったけど、日本や世界を感動させた選手もいましたね。浅田真央選手はきっとその典型でしょう。ＳＰで決定的なミスを犯して１６位と出遅れたにも関わらず、フリーでは自己最高点を出す完璧な演技。前回のオリンピック以降、不調を克服して世界の舞台に復帰した彼女の演技は、涙なしでは観られませんでした。

　それにしてもなぜ日本は注目選手を報道陣から守らないのだろう。韓国のキム・ヨナ選手は、しっかり報道陣をシャットアウトし、リラックスさせるよう守っていましたね。その韓国の異常な報道陣が、ソチの空港で真央ちゃんをグルリと取り囲みました。きっと彼女の緊張は競技まで解けなかったのでしょう。でもエキジビジョンにも選ばれ、閉会式でも素敵な笑顔が観られて良かったです。





　唯一の金メダルを取った羽生結弦選手は強くなりましたね。数年前までは体力もなく、とても弱々しく感じた少年でしたが、あれから筋トレなどで体を鍛え、あっと言う間に世界の頂点に立ちました。あの金メダリスト荒川静香選手と同様に宮城県栄誉県民賞が授賞され、仙台でのパレードが予定されています。

　より速く、より強く、より正確に、より高く、そしてより美しく。頑張ってメダルを取った選手達も、最善を尽くしながらも残念ながら入賞すら出来なかった選手達も、日本人選手は誰もが素晴らしい態度でした。高梨沙羅ちゃんはその代表。彼女が試合後に話した言葉は、とても冷静で謙虚なものでした。ありがとう選手達。これからもあなた達の前途に光がありますよう、祈っています。






　ともあれソチオリンピックは、心配されたテロも起こらずに無事終了しました。きっとプーチン大統領も鼻高々でしょうね。でも会期が終わるころになって、隣のウクライナでは政変が勃発。前大統領が大量殺人の容疑で手配され、どうやら国外へ逃亡した模様です。これから同国を巡って、ＥＵとロシアの綱引きが始まりそうな模様で注目ですね。３月７日からは、ソチでパラリンピックが始まります。こちらも無事で開催されるよう祈りたいですね。

　さて、オリンピックで活躍した日本選手も、このまま即引退とは行かないようです。国からの補助金やＪＯＣからの支援を受けるため、まだ当分の間試合に出てその種目がちゃんと存続できるよう頑張る必要があるみたいです。後輩達のためにまだ楽を出来ないんですねえ。選手の皆さん、本当にお疲れ様です。そして改めて勇気と感動をありがとうございました～！！