あのヴィーナス１７８の新品が10万円で！と思わず目を疑ってしまうような時計がロシアからやってきました。ヴィーナス１７８と言えば、コラムホイール作動の２カウンタークロノの名機「１７５」に１２時間積算計を追加した手巻きクロノグラフムーブメントで、かつてのブライトリングなどが多く採用した、なかなか評価の高い人気の機械です。ちなみに１７５のデッドストックをレストアして金無垢ケースなどにケーシングした時計が稀に発売されますが軒並み１００万円コースで、１７８に至ってはそもそもアンティーク以外では見つけることができません。それが新品で１０万円とは！？

ってそんなに都合の良い話があるわけもなく、中身は中国でコピーされた（らしい）機械で、ヴィーナスならぬ通称「中華ナス」ですね。何年か前から同じヴィーナスの１７５がコピーされ、フェイク物や激安系のブランドに採用されていたのは知っていましたが（というか私も一つ持っているのですが(^^;）、１７８までコピーされたとはちょっと驚きました。（コピーといっても既にパテント切れで、不正コピーではないようです）
ちなみに私の中華ナス１７５はなかなかの出来で、プッシュボタンの操作感も良好で特にリセットボタンの軽さは特筆物です。
ソユーズに搭載された中華ナス１７８も、見る限り前述の１７５と全く同じ造りのようなので、機械自体の出来は問題ないのではないかと思います。「中国製」に１０万円は微妙な数字かもしれませんが、かつての名機「ヴィーナス１７８」をお手軽に楽しめるというのは案外「あり」と言えるのはないでしょうか？



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