テーマ:時計NEWS(281)
カテゴリ:Longines
昨年はスポーツライン「ハイドロコンクェスト」「グランヴィテス」「レジェンドダイバー」を発表し、市場から多くの関心を集めることに成功したロンジン。スウォッチグループの強み(ETAからのムーブメントの安定供給)を最大限に生かした高いコストパフォーマンスにより、多くの時計ファンから歓迎されたことは間違いないでしょう。
そして2008年の新作であり、創立175周年記念モデルとして発表されたのが「マスターコレクション レトログラード」(写真下)です。 12時方向の曜日、3時方向の日付、9時方向の第2時間帯表示が全てレトグラードで、6時位置にはパワーリザーブインジケーターと、合計7本もの指針を持つコンプリケーションウォッチです。また6時位置にパワーリザーブインジケーターではなくレトログラード式秒針を備えたバージョン(こちらは指針は6本)もあり、サイズも41mmと44mmの2種類あることから合計4つのバージョンがあることになります。 曜日、日付、第2時間帯にはそれぞれ調節用のプッシュボタンがあり、各修正は非常に簡単に行える上、第2時間帯調節用ボタンには誤操作防止用ロック機構まで備わっています。またセンターの時分針と第2時間帯表示は完全に独立して別々に操作できるようになっており、例えば旅行先では竜頭操作でセンターの時分針だけをローカルタイムにセットすれば、第2時間帯表示はそのままホームタイムを表示してくれます。 コンプリケーションとしての複雑さと本当に役に立つ実用性を高いレベルで両立させたという面では、パテックフィリップのワールドタイムなんかに通ずるものを感じます。 ムーブメントは、ベースのETAバルグランジュA07(片方向巻上げ自動巻き、28,800振動、25石)にレトログラードモージュールを搭載した「Cal.L698.2」です。バルグランジュA07はETA/Valjoux7750からクロノグラフ機構を外して3針化したもので、シースルーバックから見える様子は、よく見る2824や2892とも、原型の7750とも違う独特の雰囲気です。ただテンプブリッジに搭載された特徴的な緩急調節装置が、原型が7750であることを教えてくれます。 そして気になる価格ですが、日本円にして50万円台程度ということです。これだけ充実したコンプリケーションにしてはかなりリーズナブルな価格設定で、さすがスウォッチグループといった感じですね。レトログラード好きはもちろん、そうでなくともかなりそそられる時計であることは間違いないでしょう。発売が楽しみです。 LONGINES一覧へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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