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2009.04.14
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カテゴリ:IWC
 アクアタイマーシリーズが一新された今年のIWC。中でも水深計が付いたディープ2の登場はファンには嬉しいニュースだったのではないでしょうか。
SIHH 2009 - IWC AquaTimer
 ディープ1は10年前に発売されるも、水深計部分の技術的な問題が多かったようで500個程度しか生産されずに廃盤となった幻の機械式水深計搭載腕時計ですが、それが10年の時を経てディープ2として復活したと言えます。2では問題の水深計部分を時刻表示用ムーブメントから切り離した設計にすることで、信頼性・操作性・メンテナンス性ともに大幅に向上しているようです。
 シリーズ全体の共通仕様として大きく変ったのは、まず回転ベゼルがインナーからアウターになったことでしょう。やはりダイバーがグローブをはめたまま操作することを考えればアウターの方が有利であることは想像に難くありません。インナー回転ベゼルはIWCの象徴的なものという印象がありましたが、先々代はアウターだったし、機能性を考えて躊躇無くインナー回転ベゼルを廃するあたり、IWCの時計創りに対する姿勢が現れていると言えます。
 全体的な雰囲気は先代に似ていますが、これはカラーリングが似ていることによるものでしょう。ベゼルは外部に出たたことによる傷防止のためか、インデックス部はサファイアクリスタルで覆われており、その下に発光塗料(ルミノバ)をたっぷり塗ることで視認性も大幅に改良されているもよう。また、ストラップはラバーとSSブレスが用意されていますが、クイック交換システムにより簡単に交換できるようになっています。

 ラインナップは先代同様2000m防水を誇る3針のオートマチック2000、120m防水のクロノグラフとディープ2ですが、クロノグラフにはケースまで全てブラックの「エディション ガラパゴス・アイランド」と、自社クロノムーブCal.89360をRGケースに納めた「クロノグラフinレッドゴールド」があります。ガラパゴスモデルはダーウィン財団とのコラボモデルで、運がよければガラパゴス島の調査に参加できるという購入特典があり、もし当たれば時計代なんてどうでも良くなるくらいの特典です。

 「ディープ2」と「inレッドゴール」は例外として、他は先代譲りのETAベースのムーブメントということもあり、かなり控えめな価格設定になっています。3針のオートマチック2000は40万円台ですから、ブランドの知名度や機能性、なかなか贅沢な創りであることを考えれば、ETAベースであることを差し引いても十分お買い得と言えるでしょう。


 もう一つのトピックスはダ・ヴィンチシリーズの新型永久カレンダークロノグラフ「パーペチュアルカレンダー・デイト/マンス」です。
SIHH 2009 - IWC Da Vinci Perpetual Calendar Chronograph
 ダ・ヴィンチの永久カレンダークロノグラフと言えば、4桁の西暦表示と9本もの指針とムーンフェイズを持つCal.79261(ETA7750ベース)搭載モデルが有名(というかクォーツモデルを除けばこれしかない)で、2007年にケース形状が一新された後もこのムーブメントが引き継がれてきました。2007年には自社開発の自動巻きクロノグラフムーブメントCal.89360が発表され、新ダ・ヴィンチシリーズに真っ先に搭載された経緯があり、遅かれ早かれこの新型クロノグラフムーブメントに永久カレンダーモジュールを載せた「新ダ・ヴィンチ」が出ることは予想されていました。
 で、このモデルです。先代に比べ妙にあっさりした顔、というのが第一印象。クロノグラフ+永久カレンダーという基本機能は変りません。クロノグラフがフライバック式になり、ムーンフェイズと曜日表示が無くなり、西暦の4桁表示の代わりに閏年表示が付いた、というのが機能的な差ですが、この差以上に見た目の印象は変りました。内容的には、日付で2枚、月で2枚、閏年で1枚の計5枚ものディスクを駆動するために必要な大トルクをまかなうための新機構が搭載されているようで、このお陰で月の変わり目等でもテンプの振り角低下はごく僅かということです。個人的には4桁の西暦表示とムーンフェイズは残して欲しかったんですが...(買いもしないのに勝手を申しますが^^;)

 
 これら以外にもパイロット、インジュニア、ヴィンテージの各シリーズに新作が追加されますが、ここでは割愛させていただきます。


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Last updated  2009.04.14 19:38:27
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