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2010.11.28
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カテゴリ:BREITLING
 新しいクロノマット01が裏スケだったらな~と思っていた人は多かったんではないでしょうか?

 昨年から新型クロノマット01に搭載された自社開発クロノグラフムーブメント「B01」は、コラムホイール作動に垂直クラッチを採用した本格的な自動巻きクロノグラフムーブメントで、発売以来高い評価を受けて確実にブライトリングのフラッグシップキャリバーの地位を築きつつあります。

 腕時計を「プロ用の計測機械」と位置付けている同社には、ケースバックをスケルトンにするという選択はなく、裏蓋から機械が見える腕時計がラインナップに加わることはありませんでした。これは新型キャリバーB01を搭載したクロノマット01に対しても例外ではなく、ファンにはもどかしいジレンマに感じたことでしょう。

 そんなクロノマット01になんとシースルーバックモデルが登場します。

Breitling B01 Chronomat Limited

 インダイヤルの赤い針が目を引きますが、やはりキャリバーB01を「魅せる」ことにしたブライトリングの判断に関心がいきます。
 裏蓋をくり抜き、そこにサファイアクリスタルをはめ込むことでムーブメントを見えるようにするわけですが、ムーブメントが見えること以外にメリットは無いと言えます。
 全体の重量が軽くなる、というのは一見メリットに思われますが、実は重心が腕から離れることで付け心地が悪化する(座りが悪くなるとでもいいましょうか)と言われています。
 明らかなデメリットは、まず防水性能でしょう。水圧に耐えるための機械的強度の低下や、水の浸入を食い止めなければならない接続面が増えるということがあります。金属とクリスタルの線膨張係数の違いにより、高温や低温環境では密着力に差が出てくるでしょう。1枚ものの無垢材には勝てません。
 また、磁気からムーブメントを隔離することができず、耐磁性能はムーブメント自体の非磁性に頼るしかありませんし、紫外線による潤滑油の劣化という懸念もあります。
 これらの理由から、ブライトリングは裏スケモデルを作らなかったのでしょう(見せたいほどのムーブメントを持っていなかったというのもあるかもしれませんが)。

 とはいえ、一般的な使用状況において、上記のようなデメリットをデメリットと感じることは皆無です。防水性能は確かに非裏スケモデルの500mから200mにダウンしていますが、200m防水を不満に感じるのはプロの潜水士くらいであろうし、最近の高性能な潤滑油を劣化させるほど紫外線に晒すには、悪意を持って裏側を日光浴させるしかないでしょう(それでも劣化しないかな?)。航空時計として唯一気になるのは磁気くらいでしょうか。飛行機のコックピット内などは磁気も多そうだし(一般人には関係ありませんが^^;)
 
 いずれにせよ、例えばNASA公認のオメガスピードマスタープロフェッショナルに裏スケモデルがあるように、ブライトリングに裏スケモデルがあっても何の不思議もないわけで、私のような裏スケ賛成派には大歓迎です。裏スケを限定モデルだけに採用したのは「プロ用の計測機械」メーカーとしての矜持でしょう。妥当な判断だと思います。

 更に、ナビタイマーとモンブリランにもキャリバーB01を積んだ限定裏スケモデルが登場します。クロノマットも含め各々世界2000本限定です。多くのファンが望んでいたであろうB01の裏スケモデルです、品薄は必至と思われるので、ファンならずとも要チェックです。



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Last updated  2010.11.28 20:06:05
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