カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
仕事や勉強に疲れた時は、笑える映画を観たいものですね。
で、きょうとり上げるのは、伝説のお笑いバンド、ザ・ドリフターズの主演映画第6作 「誰かさんと誰かさんが全員集合!!」('70年 松竹)でございます。 『ザ・ドリフターズの全員集合第2集(ビデオ)』 碇田長吉(いかりや長介)は、とある田舎町で、「大日本無念塾」という モーレツシゴキ道場を営む男。 白鉢巻に袴姿で「忍耐、服従、奉仕」という三カ条を掲げ、 塾生たちを竹刀でビシビシしごく毎日。 だが、しごかれる塾生たちはたまったもんじゃない。 特にしごかれている塾生は、保育園の園長・風太(高木ブー)、ヤブ医者の忠次(荒井注)、自動車修理工の工助(仲本工事)、書生のヒデオ(加藤茶)の四人。 しかし長吉の正体は、女房に逃げられた情けない男。加えて女にもまるでモテない。 そうした鬱屈を彼は日記に書き綴り、その日記がある日公になってしまい、 「スケベな塾長」との噂が立ち、大日本無念塾の塾生は次々とやめてしまう。 普段から長吉にしごかれまくっていた風太や忠次たちは、意気消沈した長吉の姿に高笑い。 そんな時、彼らの前に美しい女性・令子(岩下志麻)が現れて‥‥ モーレツシゴキ道場と、高速道路開通のための土地買収をめぐったドタバタ喜劇。 日本中が大阪万博景気に浮かれ、やれ開発だ、土地転がしだと、「物質的に豊かな未来」を目指し、 「シゴキ」という手段を使って、日本人の美しい魂を育てようとする長さんの道場を、「古臭い」「時代錯誤」と笑い飛ばしているところが、 いかにも世相を反映しています。 長さんは塾生をシゴきながら、感に堪えたようにこう言っています。 「忍耐、服従、奉仕‥‥なんと美しい日本語だ!」 モイラは観ていて、思わずちょっとうなずきかけてしまいました。 もちろんシゴキなんて良くないけど、富を求めるあまり、精神を磨くことを忘れてしまった日本人(無論このモイラも含む)への警鐘みたいに聞こえたのです。 ドリフ映画おきまりの構図ですが、 長さんと他の4人のメンバーとの対立が、今回はとても面白いです。 生放送のコントで鍛えられているだけあって、芝居もうまい! 荒井注氏はドリフをやめたあと、本格的に役者の道を歩み出し、 「江戸川乱歩シリーズ」での浪越警部役や、2時間ドラマの田舎の猪武者みたいな警察署長さん役などを、 上手にこなしていましたね。 長さんも、火曜サスペンス劇場「取調室」シリーズで、落としの名人と言われる老刑事を、熱演していました。 ところで‥‥出たんですね、「8時だヨ、全員集合!!」のDVD-BOX第3弾が! しかもハッピとコント台本つきで! 【はっぴ&台本付き限定版】番組誕生40周年記念盤 8時だヨ!全員集合2008 DVD-BOX(豪華版) / ドリフターズ ドリフファンなら、どうかお見逃しなく! 『ザ・ドリフターズの全員集合第1集(ビデオ)』 『ザ・ドリフターズの全員集合第3集(ビデオ)』 『ザ・ドリフターズの全員集合第4集(ビデオ)』 【DVD-BOX】【送料無料】ザ・ドリフターズ結成40周年記念盤 8時だヨ!全員集合 3枚組DVD-BOX この商品は送料無料です。 ドリフターズ/8時だヨ!全員集合 DVD-BOX(2)(通常版) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 26, 2008 09:33:43 PM
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