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Jul 12, 2008
カテゴリ：独断と偏見に満ちた映画評
社会派推理小説の第一人者である松本清張氏の大ベストセラーを、
ほとんど原作通り映画化したのが、1958年のこの作品です。  点と線(DVD) ◆20%OFF！ 汚職の実務を担ったと疑われていた某官庁の課長補佐と、赤坂の割烹料理屋の女中が 福岡・香椎の寂しい海岸で、死体となって発見された。 香椎の警察は当初、情死と睨んだが、 老刑事・鳥飼（加藤嘉）は、現場の様子や死んだ男の所持品から、偽装心中ではないかと疑い始めた。 しかし、死んだ男女が東京発博多行きの特急あさかぜに、 一緒に乗り込むのを、３人の男女が目撃していた‥‥ 毎日数多くの列車が出入りする東京駅。 その１３番ホームから１５番ホームが見渡せるのは、わずか４分間‥‥ その４分間を利用して仕組まれた完全犯罪と、 犯人の鉄壁のアリバイ工作‥‥！ 今でこそ、時刻表の盲点を突いた犯罪やアリバイ工作は、推理小説では当たり前みたいに登場しますが、 小説「点と線」が世に出た頃は、とても斬新なアイディアだったそうです。 新幹線もまだ開通していないこの時代、 札幌に出張していた人間が、数時間前に福岡に姿を見せていたなんて、 到底ありえないことだったんですね。 警視庁緒の若い熱血刑事が、札幌駅の旅客機のポスターを見て、はっとなり、 「そうか‥‥飛行機なら短時間で福岡から札幌へ行ける！」 なんていきり立つのも、飛行機時代の今じゃ、「何当たり前のこと言ってんだ？」と失笑ものでしょうが、 昭和も30年代前半は、飛行機なんて一般庶民には超高嶺の花だったそうですから、 まあムリもないでしょう。 往年の大女優・高峰三枝子が、哀しくも恐ろしい女を熱演していましたね。 田舎の老刑事役の加藤嘉も、いかにもそれらしくて味がありました。 ちなみに、モイラが初めて飛行機（国内線）に乗ったのは６歳の時。 今でもはっきり覚えています。 機内で紅茶と箱に入ったロールケーキが出たこと。（すっごくおいしかった！） 全日空のマークが入ったナイロンの旅行バッグが、乗客全員に配られたこと。 今よりもずっとサービスが良かったんじゃないでしょうかねえ‥‥ お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
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