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Dec 11, 2008
カテゴリ：嗚呼なつかしのテレビドラマ♪
今から30年ほど前、「千石イエス」と名乗る男が率いる教団が世間を騒がせました。
若い女性が次々家出をし、千石イエスやその家族と共同生活をし、日本各地を転々、 信徒の女性たちが、教団の財政難のためにキャバレーで働いていたことなどから、 「ハーレム教団」と、センセーショナルに、 そしてかなり興味本位に報じられたものです。 しかし、その教団の実態はハーレムでもなんでもなく、 様々な挫折で一般社会に絶望した女性たちが、心の渇きを満たそうと、 真理を求めて、聖書の教えを説いて回る「イエスのおっちゃん」のもとに集まった‥‥ それだけのことだったのです。 この千石イエス事件を題材にし、主役の千石氏役をビートたけしという ユニークなキャスティングでドラマ化したのが、「イエスの方舟」です。  【中古】イエスの方舟 [VHS] 京極（ビートたけし）は、太平洋戦争中は筋金入りの軍国青年で、 天皇を神と崇め、天皇に仕えて命を捨てることを人生の目的としていたが、 敗戦後、天皇が「人間宣言」をしたため、心のよりどころを失い、 「迷える子羊」となり、怪しげな商売や闇屋などに手を出したり、 無計画に商売を始めては失敗を繰り返していた。 そんな時、彼は聖書と出会い、「イエス･キリストの生き方こそ真理だ！」と開眼し、 聖書を基盤に、不幸な境遇や心の飢え、渇きに苦しむ人々を救済しようと思い立った。 それから何年もたち‥‥家庭、男女関係などで背負いきれぬほどの重荷を抱えた若い娘たちが、 次々、「イエスのおっちゃん」の噂を聞いて、家を飛び出し、彼のもとに集まるのだったが‥‥ はた目には何ひとつ問題がない、むしろ人様から「羨ましい」「理想的」と呼ばれる家族でも、 夫婦間の不和、両親の子どもへの過度な期待、それゆえの子どもの非行など、 様々な病理を抱えているというのが、世の常。今も昔もこうした事実は変わりません。 しかし、「所得倍増！」「高度経済成長、イケイケドンドン！」という 日本人が経済的な豊かさばかり追求したツケが、まわってき始めたのが、 この「イエスの方舟事件」が騒がれた1980年頃だったかと、モイラは思うのです。 貧しい農村の出身で、村に一軒だけある裕福な家のお嬢さんがピアノを弾いている姿に憧れ、 「俺は将来、結婚して娘が生まれたら、ピアノを優雅に弾く美しい娘に育てるんだ。将来はピアニストにさせるんだ」 と、意気込むエリートサラリーマン（佐藤慶）が登場しますが、 彼の高校生の娘・陽子（小林聡美）は、指が長くないことから、 「どんなに練習してもプロのピアニストにはなれない」と、ピアノ教師に宣言されても、 父親の期待を裏切りたくなくて、無意味なピアノの猛練習に励んだのですが、 父親から、「俺は人生で負けたことがない。お前も負けるな」と言われ続け、 とうとう精神的に耐え切れず、家を飛び出し、イエスのおっちゃんに救いを求めるのです。 現代社会の病理を鋭く捉え、世に警告を鳴らしたドラマでした。 京極は既存のキリスト教会にはつながらず、我流で聖書の教えを広めようとしました。 それも共同体を作って。 彼が聖書の教えに心酔しながら、なぜ教会につながらなかったのか‥‥？ これはあくまでモイラの推測ですが、 キリスト教会や神父、牧師、クリスチャンたちに、魅力を感じなかったからでしょう。 モイラもクリスチャンのはしくれですが、 兄弟姉妹の証しなどを見聞きすると、きれいごとで固めた内容が多いんですよね。 また、品行方正を絵に描いたような人も結構いて、 それだけならまだしも、自分の品行方正を他者にも強要しようとするのだから、たまらない。まるでイエスが最も嫌ったパリサイ人みたいです。 聖書という書物は、お読みになった方はおわかりでしょうが、 人間の汚さ、ずるさ、弱さ、悪を赤裸々に書いてあります。 （遊女に化けて舅ユダと寝て身ごもるタマルのくだり、人妻を寝取った挙句、彼女の夫を計画的に殺すダビデ王のくだり等等‥‥枚挙にいとまがない） そうした人間の悪を見て、「これではいかん」と、主なる神がひとり子イエスを世に送り、 すべての世の人々の罪を背負わせて、十字架でむごい刑を受けさせた。 しかしイエスはその３日後に復活し、人々の罪を赦し、今も迷える人々を導いている‥‥ この忘れてはならぬ聖書の第一のテーマを忘れているクリスチャンが、多いような気がします。 京極はおそらく、そうした教会やクリスチャンの体質に失望して 我流で聖書の教えを説き、我流で共同体を始めたのでしょうね。 なんだか今日はちょっと宗教的な話になってしまいました‥‥ ところで‥‥寒い冬にはモイラのお店の安納芋で、焼き芋というのはいかがでしょう？  これが焼き芋にぴったりの安納べに！オレンジ色の果肉が食欲をそそります！  モイラのお店の携帯サイトはこちらです↓  お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
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Jun 28, 2021 08:08:54 AM
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