カテゴリ:永遠に輝け!モイラ的銀幕のスターたち
日本映画の黄金期にスクリーンデビューし、
テレビの普及とともに、映画が徐々に斜陽産業となってから、 銀幕の大スターとなり、テレビドラマにはめったに出演しない役者‥‥ それが、40代以降の人なら誰でもその名を知っている「健さん」こと、 高倉健です。 健さんは60年代の東映ヤクザ映画で大ブレイクしたスターですが、 デビューは時代劇。 50年代後半は、どちらかというと好青年役で主演を務めていました。 モイラが生まれる前、映画人だったモイラの亡き父が、健さん主演の映画の仕事に関わったことがあるのですが、 まだスターとは言えなかった20代の高倉健の写真を見るや、 「高倉健?聞いたことのない名前だな。だいたいこんな若い子が、主演なんか務まるのか‥‥?」と、 マジで不安に思ったそうです。 いつも孤独な影を背負い、義理人情と正義、思いを寄せる女性への愛との板ばさみに苦しむも、 涙を呑んでドスを抜くヤクザ役は、観客から拍手喝さいを受けましたが、 こうした役は、健さんのやりたい方向とはまるで違っていたそうです。 70年代に入ると、ヤクザを演じるのが、もういやでいやで仕方なかったそうな‥‥ 東映を退社後は、「幸福の黄色いハンカチ」のような人情もの、 「八甲田山」「動乱」といった、軍隊を舞台にした重厚な秀作、 「鉄道員(ぽっぽ屋)」のような文芸路線、 さらには、「ブラック・レイン」のようなハリウッド作品、中国映画「単騎、千里を走る」に出演するなど、 世界を舞台に役柄を広げ、80歳近い今も現役の映画スターとして大活躍! 「寡黙」「不器用」「口下手」と言われる健さんですが、 不器用な人が、これだけ長い間、主演ばかりを張ることなんかできない‥‥ そう思うのは、モイラだけでしょうか? 確かにトントン拍子で大スターへの階段をかけあがった役者さんにありがちなスマートさや、 「これぞ役者よ!」と、観客を唸らせるような卓越した演技力はあまり感じさせない、 さらに言えば、スター役者によくある傲慢さ、尊大さのカケラも見せない人なのですが、 なんかこう、そこに立っているだけで絵になる人なんですよねえ‥‥ なんとも不思議な役者さんです。 孤独な影があそこまで似合う役者さん、そうはいないんじゃないかなあ‥‥ にほんブログ村 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 12, 2024 10:03:25 AM
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