カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
少年院の日常を淡々と綴った青春映画の佳作「サード」('78年)。
【バーゲンセール】【中古】DVD▼サード▽レンタル落ち 元高校球児のサード(永島敏行)は、売春斡旋+殺人の罪で少年院に送致された。 友人と女友達・新聞部(森下愛子)、テニス部と組んで、 ゲーム感覚、半分本気で売春斡旋を始めたものの、 ヤクザ(峰岸徹)とトラブった挙句に相手を殺してしまって、少年院送りとなったのだ。 少年院で送る暗い青春‥‥しかし、サードには明日への希望がないわけではなかった。 監督は個性派の東陽一、脚本は鬼才・寺山修司。 少年院を舞台にした映画は、羽仁進監督の「不良少年」が有名ですが、 こちらも院生たちの鬱屈、ひそやかな愉しみ、胸のうちなどを、 結構繊細に描いています。 ここ数年、売春は「援助交際」などと呼ばれ、 少女たちはお金ほしさに、ごく軽い気持ちで、身体を売るようになってきたようですが(もちろんごく一部の少女たちでしょう。第一、一番悪いのはそういう少女たちを買う大人の男です)、 30年以上前のこの作品でも、いまどきの援助交際的「軽さ」を、鋭く描写しているのには、オドロキです。 まだ男性未経験だという新聞部が、学校の図書室でサードとおっかなびっくり身体をあわせるシーンには、あきれると同時に、 なんか笑ってしまいました。 森下愛子と永島敏行のかけあいも良かったですね。 「そこじゃないって‥‥(はっと)あんた初めてなの?!」 「へんなこと聞くな!」 サードの母親役に歌手の島倉千代子が起用されていたのも、異色でした。 寺山さんの好みだったのかな? 【中古】上海異人娼館 チャイナ・ドール デジタルリマスター版 [DVD] 寺山修司 【中古】 書を捨てよ町へ出よう /佐々木英明,斉藤正治,小林由紀子,田中筆子,新高恵子,浅川マキ,丸山明宏(美輪明宏),寺山修司(脚本・監督) 【中古】afb 寺山修司詩集 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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