カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
日本が誇る推理小説の帝王・松本清張は
九州(主に福岡、熊本以北)を舞台にした小説を数多く世に送りました。 「霧の旗」は舞台の大部分が東京ではありますが、 松竹映画「霧の旗」は、 ヒロインが熊本から、今はめったに見かけない蒸気機関車(しかも鈍行らしい)で、 東京に行く場面からスタートします。 倍賞千恵子/霧の旗 夜汽車に揺られて熊本から上京した柳田桐子(倍賞千恵子)は、 強盗殺人容疑で逮捕された兄の無実を晴らすため、 過去に冤罪事件をいくつも解決した著名な弁護士・大塚(滝沢修)の事務所へ赴くが、 弁護費用が捻出できないのを理由に、弁護を断られた。 桐子の兄は死刑判決を受け、獄死。 桐子は、すげなく弁護を断った大塚への復讐心に燃えるのだった‥‥ 松竹の看板監督山田洋次と、松竹女優の代名詞・倍賞千恵子のコンビ。 しかし、寅さんシリーズのような能天気さは、かけらもなく、 ひたすら硬く、暗いです。 まだ新幹線なんてものがなかった頃、熊本から東京に行くのには、 大変な時間がかかったことが、よーくわかります。 朝(?)、汽車が東京駅に着いた時、倍賞さん、疲労困憊でしたもの。 こんな疲れる思いをして、はるばる熊本から上京したのに すげなく弁護断られたんじゃ、 そりゃまあ、頭にも来ますわな‥‥ 山口百恵主演の「霧の旗」は、ラブストーリー的な側面が強かったけど、 こちらはとても原作に忠実です。 モノクロームの映像が、高度経済成長の幕開けを迎えていたとはいえ、 まだまだ貧しかった時代を、彷彿とさせています。 倍賞さんはまさに適役でした。でも、近藤洋介演じる新聞記者は、まるで存在感なし。 新珠三千代さんが、この頃はまさに華‥‥美しいです。 「武士の一分」公開記念 山田洋次監督作品DVDセレクション松竹 ダウンタウンヒーローズ 【20%OFF!】隠し剣 鬼の爪 【「母べえ」発売記念 山田洋次監督作品キャンペーン】(DVD) 「武士の一分」公開記念 山田洋次監督作品DVDセレクション松竹 息子 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 25, 2009 10:12:41 PM
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