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Sep 9, 2009
カテゴリ：独断と偏見に満ちた映画評
著作が過去に何十本と映画化されている
日本の推理小説界の帝王・松本清張‥‥  モイラは数年前、東京在住中、日本エアシステム（当時）のマイレージが貯まったのをきっかけに、 かねてから行ってみたかった小倉に飛び、松本清張記念館を訪れました。 清張センセイが数々の著作を生み出した下高井戸の邸宅が、丸ごと入った記念館は 清張ファンのモイラにとって、大変見応えがありました。 そして、記念館を出て、生まれて初めての小倉の街をぶらぶら歩いていると、 な、なんと数メートル先に、「松本清張映画祭」というポスターが‥‥！！ 場所は、小倉の繁華街のど真ん中に位置する映画館 （そこはなんと、モイラがチェックインしたビジネスホテルの隣！） そして日程は‥‥本日まで！ これはもう観るっきゃない！！ 数十分後、モイラは映画祭会場の観客となっていました。 日替わり二本立てで、最終日に上映されていたのは、 「愛のきずな」と「けものみち」でした。 きょうは、「愛のきずな」について書きますね♪  1969年、東宝&渡辺プロ作品で、 主演は当時、喜劇役者として人気を博し、最近じゃ三億円の支払い命令を受けた藤田まこと。 そして、当時の人気アイドル歌手だった園まり。 原作は珠玉の短編「たづたづし」。 上司の娘（原知佐子）を嫁にもらったばかりに、妻に頭が上がらぬサエないサラリーマン（藤田まこと）が、 食堂に勤める清純な若い女（園まり）と知り合い、恋に落ちるけど、 女には服役中のDV夫（佐藤允）がいて、そいつに不倫を知られたら一大事‥‥ もともと浮気など似合わぬ小心者の藤田まことは、頭を抱えてしまい、 ついに彼はとんでもない行動に‥‥ 真面目一本に生きてきた小心者の小市民が、ふとしたことで足元をすくわれ、 破滅への大きな一歩を踏んでしまう‥‥ 清張センセが最も得意としたストーリー展開ですが、 藤田まことがその小市民を、実にリアルに演じています。 高飛車な妻にやられっぱなしのところなんか、 のちの「必殺シリーズ」の「婿殿！」を彷彿とさせますね。 もひとつ驚いたのは、この映画の園まりのかわいいこと‥‥ なるほど、こんな女ならサエないオッサンなど、イチコロですよ。 佐藤允も、頭脳の凶暴な部分だけが発達したDV夫を、上手に演じていました。 原作は、清張センセの傑作短編「たづたづし」。 「たづたづし」は、テレビドラマ化も何度かされていますが、 破滅的なストーリー展開のせいか、どうしても全体的に暗くて、後味の悪い仕上がりになっています。 しかし、この「愛のきずな」は、そうした暗さをあまり感じさせないんですね。 藤田まことという、ほぼ万人受けする喜劇役者を起用した効果なのでしょうか。 ところで‥‥モイラは今までいろいろな記念館を見回りましたが、 正直、詐欺みたいな入館料をとる所（その代表格は、小樽の石原裕次郎記念館！！）が多くて、がっかりしてましたけど、 松本清張記念館ほど見応えのあるものは、かつてありませんでしたね。  【中古】 影の車 ／野村芳太郎（監督）,松本清張（原作）,加藤剛,岩下志麻 【中古】afb  砂の器【HD-DVD Video】  松本清張 鬼畜 /野村芳太郎 緒形拳 岩下志麻 小川真由美【中古】【邦画】中古DVD  松本清張 張込み/大木実 高峰秀子【中古】【邦画】中古DVD  波の塔 [ 有馬稲子 ]  にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
Last updated
Oct 9, 2020 08:21:57 PM
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