カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
こんばんは、映画狂のモイラでございます。
今夜は、今年の1月18日に亡くなった宍戸錠さん主演のB級アクション映画 「拳銃(コルト)は俺のパスポート」をお届けいたします。 フリーランスの殺し屋・上村周治(宍戸錠)は、横浜をシメている大田原組から、 横浜進出を企てている関西の島津組の島津組長(嵐寛寿郎)を殺してほしいという依頼を受け、 弟分の塩崎駿(ジェリー藤尾)と共に慎重に行動し、 ライフルで見事、島津と彼の用心棒を、大田原組長(佐々木孝丸)の目の前で撃ち殺すことに成功した。 上村と塩崎は狙撃に使ったライフルを、スクラップ工場で処分すると 大田原組から殺しの報酬を受け取り、車で羽田空港へ急ぎ、 エールフランス機で国外逃亡を図ろうとした。 ところが、島津組の者がすぐにこれを察知し、 上村と塩崎は島津組から追われる身となり、 二人は海路での国外逃亡の機会を、横浜の食堂兼モーテルの一部屋で、 息を殺しながらうかがうことになるのだった…… 監督は「夜霧のブルース」「いつでも夢を」の野村孝。 シナリオ執筆はわずか4日間、 撮影はわずか20日間という超タイトなスケジュールの上に、 当時の日活は。堀久作社長の放漫経営が災いしていて、とにかくお金がなく、 「低予算で作れ!」と上層部に言われて作ったのが、この作品。 しかし……仕上がりは大したものですよ。 B級ながら、ウェルメイドで格調高いハードボイルドに仕上がっています。 主役の宍戸錠さん、他のアクションシリーズものでは殆ど脇役で、 どちらかというと、コミカルで饒舌で女好きな役が多いけど、 この作品では、ほとんど笑顔も見せず、寡黙で、ストイックな殺し屋を演じています。 横浜の食堂兼モーテルで働く薄幸な娘・美奈(小林千登勢)の境遇には内心同情していても、 優しい言葉ひとつかけるわけでもないし…… もちろん、恋仲になることもありません。 カーチェイスあり、もちろん銃の撃ち合いありで、アクションの見どころは満載です。 宍戸錠さん自身、自分が主役を務めた映画の中では、この作品が一番好きだと、 生前言っていたそうです。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 16, 2020 09:04:39 PM
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