カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
こんばんは。映画狂のモイラでございます。 今宵は水上勉原作の悲恋物語 「五番町夕霧楼」をご紹介します! 昭和25年、丹後の貧しい木こりの娘・片桐夕子(松坂慶子)は、 病気の母と幼い妹たちのために、京都市の遊郭・五番町夕霧楼に身を売った。 優しい性格の楼主かつ枝(浜木綿子)は、 夕子の水揚げの相手を、廓遊びに慣れている西陣の帯問屋の大旦那・竹末甚造(長門裕之)に選んだ。 まだ19歳の夕子には、脂ぎった初老の男との性的関係は、苦痛そのものだった。 竹末は美しく、純情可憐な夕子をことのほか気に入り、 夕子目当てに夕霧楼に通いつめたが、 夕子には密かに愛する男がいた……それは京都きっての観光名所でもある鳳閣寺で修業する 幼馴染の正順(奥田英二)であった…… モイラはこの映画が封切られる少し前、 「29歳の松坂慶子が、19歳の娘の役などできるのか……?」と思ってましたが、 どうしてどうして、松坂さん、19歳の生娘(見た目は)になりきってましたよ。 貧しさゆえに苦海に身を沈める乙女の役を、それは美しく、哀しく演じてました。 松坂さん、声もはっきりしていてきれいだから、なおのこと美しくスクリーンに映ってましたね。 正順役の奥田さんも、吃音障害の陰気な修行僧を、すごく上手に演じてました。 ほんっと、適役って感じでしたよ! 他にも娼妓仲間には、中島葵、風吹ジュン、根岸季衣、 やり手婆には中原早苗、 夕霧楼の客には、田中邦衛、心根が優しく、夕子に恋する映画監督役の横内正(この人、めっちゃ声が素敵!)、 夕子の父親役には佐野浅夫、 正順の母親役には奈良岡朋子と、 それぞれ芸達者を揃えています! 田坂具隆監督が1963年に東映で撮った「五番町夕霧楼」(夕子役は佐久間良子)も、素晴らしい出来栄えでしたが、 松坂慶子版の「五番町夕霧楼」もなかなかのものですよ。 松坂さん、この作品でオールヌードを披露していて、それがまたきれい! 監督は山根成之氏(モイラの大学の大先輩) 脚本は中島丈博氏(モイラの映画人だった亡父の友人) メインタイトルバックで流れる岸田智史の歌も、哀しくて切なくて、心に響くものがあります。 ではまた……おやすみなさいませ。 にほんブログ村 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 12, 2024 12:31:34 AM
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