落語「こ」の23:弘法の馬(こうぼうのうま)
【粗筋】 汚い坊主が似ている豆を少し恵んでくれと言うのを、女房、「これは馬に食わすもので、人間が食う物ではない」と断った。豆が煮上がったので、亭主に食わそうと持って行くと、何と、亭主が馬に変身している。あの坊さんが弘法大師だったのだと追い掛けて謝罪する。戻って来た坊さんが念仏を唱えて頭をなでると、頭が人間に戻った。肩、胸、腹と戻すと、女房,「そこから下はそのままで」【成立】 馬並という言葉があって、大物のこと……何がって、うぶな私にはよく分からない。貞享4(1687)年『正直咄大鑑』の「夢想の馬薬」は、観音様から、馬になったり人間になったりする薬を授けられる。観音様って何考えてんのか分からない。まあ、神々のことで人間には分かりませんからなあ……金原亭馬生(10)を聞いた。