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カテゴリ:コンサルタントの仕事
僕の会社はコンサルティング会社で、バックオフィスを除くと、殆どの社員がコンサルタント職。
客先に出て、自分の能力を売り物にして、高い報酬をもらう。 要は高級サービス業。 単価が高いのでクライアントの目も厳しく、会議中ずっと黙っている人は、「使えない奴」と名指しで入れ替えを迫られる。 重要クライアントであれば、ときには無理な仕事を休日返上でこなさなければならない。 かなり精神的にキツい仕事だ。 実際、僕の会社では、うつ病でダウンする人が多い。 昨日も、以前いっしょに仕事をした人で、今、うつ病にかかって療養している人がふたりもいることを聞き、ショックを受けた。 僕が知っている人で、うつ病にかかった人は、皆、真面目で優秀。 仕事を任せると120%の答えを返す人。 平のコンサルタントのときの評価は、おそらく僕より高い。 しかし、いくら活躍しても、病気で出社できなくなってしまっては、本人も、会社にとっても大きな損害である。 中長期的に考えれば、やはり仕事も、ほどほどにしておくべきだろう。 僕は、個人と会社の両方に問題があると考えている。 まず個人の方だが、8割~9割の力で合格点を出す工夫が必要。 工夫とは何かというと自分とクライアント双方共通の仕事のプライオリティ付けをして、合意をとりつけること。 それにはアサーションの能力を鍛える必要がある。 コンサルタントの中には、論理的で説得力があるのに、自分のことになると駄目な人がいる。 クライアントから期待されると無理なことを引き受けてしまう。 しかし、それは長続きしない。 うちの会社が、そんな無理を引き受ける人ばかりいると思われても困る。 僕のような大雑把なO型人間は、概ねOKで平気。 仕事ができるできないは別として、こういう思考は長年コンサルタントを続ける秘訣かも? 一方、会社の方の問題は、執行役員や管理職が、クライアントから評価されようと目先の利益だけを考え、仕事ができる人をこき使い、他の人材を育てないことだ。 これでは仕事ができる人は参ってしまうし、経験の浅い若手は一向に成長しない。 成果主義が徹底した会社で、執行役員や管理職の処遇が不安定だと、中長期的な視点で人材を育成しようと誰も考えなくなるし、メンタルヘルスも二の次になる。 こういった事情は僕の会社だけでなく、多くのコンサルティング会社や外資系金融機関に見受けられると思うのだが、どうだろうか? 高額報酬と危機意識だけでは良い仕事を長く続けることはできないと、つくづく思う今日この頃である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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