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2005.11.02
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大手コンサルティング会社には一般的に営業の専門職はいない。
あってもクライアントへの提案活動は、営業職ではなく、コンサルタントが行う。

これをPD(業務開発)という。

コンサルティング会社は、ものを売るわけではなく、明確に定まったサービスを行うわけでもない。

クライアントの課題に対してコンサルタントが提案・アドバイスを行い、その内容の良し悪しで、その価値が評価される。

提案・アドバイスの内容は、営業段階ではわからない。

コンサルタントに仕事を発注し、プロジェクトが始まってから、コンサルタントはクライアントにとって最適な答えが何かを考え、プロジェクトの最終段階で、その提案・アドバイス内容が固まるわけだ。

では、クライアントは何を基準にコンサルティング会社を選定するのか?

一番大切なのは、営業(PD)を担当するコンサルタントがクライアントの課題をよく理解し、それを解決する仮説やアプローチを持っていることである。

仮説やアプローチがないと、クライアントは、問題解決の落としどころが見えず、このコンサルティング会社に任せてよいのか不安になる。

一方、クライアント固有の課題を理解していないと、コンサルタントが他社への提案と変わりない結論を一方的に押し付けるのではないかと不安になる。

両方が合わさって初めてクライアントはコンサルタントを信用する。

実績のある熟練したコンサルタントは、クライアントが多くを語らなくとも、クライアントが抱える問題を、占い師のように見通し、共感を呼ぶ。

コンサルタントがクライアントの課題をピタッとあてると、クライアントは、「このコンサルタントとは、我々をよく理解している。うまくやっていけそう」と思う。

しかし、ここまでくるには相当修行が必要。

提案書を作成する前にディスカッションペーパー(検討資料)を作成し、クライアントとディスカッションを重ねながら、少しづつ、クライアントの課題を明確にし、いっしょに仮説を作っていく。

そして提案時には、ほぼ勝負が決まっている。

こういう、キャッチボールができるようになることが若いコンサルタントの目標になる。





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最終更新日  2005.11.02 23:19:17
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