カテゴリ:富士山資料室
甲斐のふるうた 富士を詠む
◎富士の山を詠む歌 一首并せて短歌 『万葉集』 なまよみの甲斐の国 うち寄する駿河の国とことごちの 国のみ中ゆ出で立てる 富士の高嶺は天雲もい行きはばかり 飛ぶ鳥も飛びも上るず 燃ゆる火を雪もち消ち 降る雪を火もち消ちつつ 言ひも得ず 名付けも知らずくすしくも います神かもせの海と名付けあるも その山の堤める海ぞ 富士川と人の渡るもその山の水のたぎちぞ 日本の大和の国の鎮めとも います神かも宝ともなれる山かも 駿河なる富士の高嶺は見れど飽かぬかも ○反歌 富士の嶺に降り置く雪は 六月の十五日に消ぬれば その夜降りけり ◎山部宿禰赤人、富士の山を望る歌 一首并せて短歌 天地の 分れし時ゆ 神さびて高く貴き 駿河なる富士の高嶺を 天の原振り放け見れば 渡る日の影も隠らひ 照る月の光りも見えず 白雲もい行くはばかり 時じくぞ雪は振りける 語り継ぎ言ひ継ぎ行かむ 富士の高嶺は ○ 反 歌 田子の浦ゆうち出でて見れば真白にぞ 富士の高嶺に雪は降りける お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年04月24日 07時13分44秒
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