カテゴリ:松尾芭蕉資料室
人の名誉は多く其の年齢に比例せるが如し。
芭蕪雑談 正岡子規著 一部加筆
年齢
古今の歴史を視(ミ)、 世間の実際を察するに人の名誉は多く其の年齢に比例せるが如し。 蓋し文学者、技術家に在りては殊に熟練を要する者なれば、 黄口の少年、貴簡の書生には成し難き筋もあるべく、 或は長寿の間には多数の結果(詩文または美術品)を生じ得るが為に、 漸次に世の称賛を受くる事も多きことわりなるべく、 はた年若き者は一般に世の軽蔑と嫉妬とによりて、 其の生前には到底名を成し難き所あるならんとぞ思わる。 我が邦古来の文学者美術家を見るに、 名を一世に揚げ誉れを万載に垂るる者、多くは長寿の人なりけり。 歌聖と称せられたる柿本人麿の如き其の年齢を詳かにせずと雖も、 数朝に歴仕せりといえば長寿を保ちたる疑いなし。
其の外年齢の詳かなる者に就いて見れば、
☆ 九〇歳以上 土佐光信 俊成 北斉
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最終更新日
2021年04月23日 19時31分33秒
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