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山梨県歴史文学館 山口素堂とともに

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2019年05月07日
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カテゴリ:俳諧資料室

江戸俳人 一句紹介『俳人百家撰』より

荒木田守武 青柳の眉かく岸の額かな

心敬僧都  散る花の音聞く程の深山かな

宗祇法師  世にふるは更に時雨の宿りかな

柴屋宗長  蔦もみぢ見る見るしげる軒端かな

牡丹花円柏 空に置きて見む夜や幾夜秋の川

山時宗鑑  元朝の見る物にせん富士の山

音誉上人  あふぐより外にのりなき扇かな

松永貞徳  あとふらで養ひたてよ花の雨

斎藤徳元  春立つやにほんめでたき門の松

里村昌琢  舟呼べばただ川霧の答かな

里村昌程  白露の江に横たわる柳かな

高島玄札  咲く花のかはどめでたきものはなし

拾穂軒季衿 夏痩せとこたえて後は泪かな

北村湖春  我が駒の沓あらためん橋の霜

山岡元隣  露を添ひぢ花をまくらの胡蝶かな

岡田将監  としよれば川見の友今宿の妻

杉本望一  さく花の夜は兄ほどの色香かな

梅翁宗因  浪速津にさく夜の雨や梅の花

壇林軒松意 雪析れやむかしにかへる笠の骨

松江重頼  あすしらで三日さき見つ富士の雪

小西米山  我が寝たを首あげて見る寒さかな

半井ト養  朝倉や木の丸粒の青山椒

井原西鶴  大晦日定めなき世のさだめかな

大淀三千風 花に来よとかさたゝかるゝ一葉かな

安原貞室  涼しさのかたまりなれや夜半の月

高尾    君は今駒形あたりほととぎす

乾貞恕   水草にいまだ花飛ぶ蛍かな

一時軒惟中 立ちにけり世を思ふゆゑに今朝の春

雛屋立圃  山姥とつひには名にや立田姫

芭蕉翁   物いへば唇寒し秋の風

竹下乗順  年寄りもまぎれぬものや年の暮れ

宝晋斎其角 稲妻や昨日は東けふは西

山口素堂  浮き葉巻き葉この蓮風情過ぎたらん

雪中庵嵐雪 黄菊白菊その外の名はなくもがな:

憎丈草   幸曇り矢り身の上を鴫く鳥かな

落柿舎去来 玉棚の奥なつかしや親の顔…

松倉嵐蘭  小夜しぐれ隣へ這入る笠の音

井波浪化  春待つや机にそるふ書の小口

東華坊支考 歌書よりも軍書に悲し吉野山

元老井許六 青海苔も和光の塵の一つかな

捨女    菜の穂や身は数ならぬ女郎花

伊丹鬼貫  骸骨の上を粧ひて花見かな

知月尼   山つつぢ海に見よとや夕日影

足肋村牛吉 みたらしで目をきよめ見む蓮の花

瀬川    人相にひとのいさみやけふの月

かくし坊  声たてぬ思ひや鹿の袋角

高野百里  受けがたき身を悦べや生身玉

琴風    篝火に見ゆや鵜飼いの顔ばかり

秋色    (しじみ)とり早苗に並女かな

池西言水  犬吼へて家に人なし蔦紅葉

千代女   朝顔に釣瓶とられてもらひ水

能順    今朝しるや筆の海にも春の水

几兆    ながながと川一筋や雪の原

鰹屋杉風  昼寝して手の動きやむ団扇かな

越人    散る時の心やすさよ芥子(からし)の花

白炭忠知  何心つかぬに土手の(すみれ)かな

日枝不覚  供物に松かさもあり冬ごもり

はな荻   うき人に千の恥しき火鉢かな

大野秀和  鰯やく隣にくしや窓の梅

路通    ふるかれや神楽拍子に神楽声

木因坊   旅人や泊まり合はせて不破の月

曲翠    念入れて冬からつぼむ椿かな

大高子葉  なんのその巌も通す桑の弓…

富森春帆  冬鴨の身はむしらるる行方かな

太白堂桃隣 白桃やしずくも落ちず水の色

野坡    葉隠れて見ても朝顔の浮世かな

秋之坊   凍てつけば凍てつきながら笹の風

牧童    膝元に月こそ出づれ網代守り

舎羅    (がま)やこけかかりたる軒のつ

英一蝶   白魚にもし化しやせん水の雪

惟然坊   ひだるさに馴れてよく寝る霜夜かな

桑岡貞佐  神風やさはると菜む稲の花

園女    花の前に顔はづかしや旅ごろも

(せい)庵    行水につなぐは何処の蔦か

紀文    とりかへす老いの眼や土用干し (紀伊国屋文左衛門)

()(ちょう)(あん)口  咲きそめし日より風なしかへり花

水間沾徳  諸物あれど魚にして鯛龍の花

泊瀬川   目ざましに琴調べけり春の雨

乙由    はては皆扇の骨や秋の風

菊岡沾涼  人の和はすくなり竹の若ざかり

越ノ二川  手枕の肘寒くなし窓の梅…

稲津祗空  梅が本老いも頭巾も忘れたり

半時庵淡々 民は手を帯にはさむや野分あと

さき女   初あられ手にとり見ればもとの水

不角    暁はおのれに戻る黄菊かな

谷口蕪村  春の海終日のたりのたりかな

馬場存義  今朝秋としらで門掃く男かな

三国野風  来てのぞくひよ鳥にくし寒椿

東々庵蛙井 落葉とはあすからよばん若たばこ

祗徳    若竹やすけなくのびて葉をふくえ

百井塘雨  声ほそし小萩がもとのほととぎす

瀧野水  かっちりと打つ火の外は去年の物

巽雨青   一雨に旗をあげたる蛍かな

井上士郎  足る参を知るや田螺(たにし)のわび住居

建涼岱   晝の蚊の夢め一筋芋の蔓

横升也方  生娘の袖誰が引いて雉の声

大島蓼太  たましひの入れ物一つ種ふくべ






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最終更新日  2021年04月22日 04時27分53秒
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