カテゴリ:松尾芭蕉資料室
芭蕉翁の 梅か香やうに堀岡の日の匂ひ
(『魔詞十五夜』)山口黒露 摩詞十五夜(まかはんや)素堂三十三回忌追善集
という句の解しかたくて、年比思惟し侍りしに、南都の墨商ふ人の来て、其ことゝなく燕語せし折から、墨製する咄をすとて、油煙かきて調するは、常に侍る伊賀の山に「ウニ」といふ物有極て黒色にて朽木のやうなるか、深く地下にあるを掘求て和して製に、ます讐へん物もなくくさき匂ひ也といふを聞きて、おもはず雀踊りしてうれしかりしか、けふ伊賀は翁の古里なれば、杖曳き給へる事年有り、伊賀の山中にてとの詞書も故有かな、朝日かけ匂へる山のさくら花とのよせもめでたし。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年09月27日 05時33分14秒
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